コトノハのシズク Blog(仮)

肉の妖精のライフログ。

下北半島

さて、青森の旅も最終日、昨日5月5日の旅記。


目が覚めたのは6時前。前日、それなりの疲れと酒が入っていたとはいえ、24時前に寝た甲斐はあったようです。ま、早起きしても旅記を書き綴ったりしているのですが、やがて朝食が運ばれてきて、やはりの量の多さに苦笑い。メインの魚はマス、それに布海苔を使った汁や砂糖で味付けした甘めのひじきが付いていたりとしましたが、夕食よりは適量で、美味しくいただきました。


北明館の朝食。


バスが来るまでの時間を使って、ワシは朝の散歩。街の高台にある稲荷神社に参拝して、朝からやっている共同浴場、昨夜行った「大湯」の弟分らしい「新湯」というところで朝風呂を浴びます。こちらも木材張りの床面に、浴槽はひとつだけで、これが熱い!でもひとりだったので出たり入ったり寝ころんだり、それなりにくつろいだ模様。


朝の下風呂で見た、無防備すぎる犬。


お会計をして宿の女将とお喋り。むかしは「さわぐ」=「悪さをする」人だったらしいなどを聴きながら、今度は女の子連れで来なさい!とのお節介を耳に、別れを告げます。宿の前の土産物屋で地の昆布やいちご煮を買って、8時56分下風呂発のバスで津軽海峡を眺めながら、いざ本州最北端大間崎へ。


寒っ!


バスを降りるや吹き付ける風。あまりの風の強さに、風上に向かって飛ぶうみねこが静止しかけるくらいです。日差しは良いのに寒い。それでも、本州最北端の碑やマグロ一本釣りの碑を写真に収めたり、漁師が自分で朝獲ってきたというタコやウニをその場で焼いて食わせる店で、その場で水槽から出してかっさばくウニをいただいてみたり。まだ殻がうにうに動いてるのの中をほじくってウニをいただきます。


本州最北端の碑


こっちを向いた(気がする)うみねこ


朝獲り、さばきたてのウニ


さらに、軒先でマグロのカマを焼いているお店でその一部をお買い求めますが、これまたトロッと脂が乗っていて超美味。そんな食べ歩きをしつつ、昼食はしっかり食堂でと、岬周辺では口コミ評価の高かった「かもめ食堂」で、いろんな魚介類がちょっとずつ乗った「ごんべえ定食」と「まぐろ刺身」を所望。


魚介類は、感動するほどではありませんがどれもしっかり美味しい感じ。マグロは……うお、トロ部分が美味い、美味すぐる!換算すると一切れ200円ですが(けちくさい……)この味なら納得かも。さらに土産も物色して、12時過ぎに大間から下北駅に戻るバスに乗車、一時間半ほどの行程は風景も見ずに爆睡。


かもめ食堂のごんべい定食とマグロ刺身


下北駅では30分ほどの待ち時間で、今度は5月に入って開山したばかりの恐山行きのバスに乗車。この頃にはそれなりにお土産も重くなっていてロッカーなどに預けたかったのですが、下北駅にはそれもなく……やむなく重いまま出発。


恐山行きのバスの中では、テープで恐山由来のお話しや、いきなり所縁の歌なんかを歌い始めちゃうんですが、そうは言っても路線バスですから、歌が終わると唐突に「次は、●●です」「次、停まります」とか言って、なかなかにシュール。恐山の手前、「冷水」というバス停には湧き水があるんですが、ここで「水を飲んでみたい方は行ってきてください」という粋なバスのサービス。冷たい水を美味しくいただきました。


さて恐山。霊場の一個手前のバス停、「太鼓橋」のところで下車。ここからでも歩いて数百メートルで霊場です。ここを流れる川は「三途川」と呼ばれ、この橋は「彼方(あの世)」と「此方(この世)」を結ぶ役割をしているとか。すなわち、これを渡った先はあの世、ってことか……。


あの世、駐車場でかっ!


日本三霊山(恐山、比叡山、高野山)の一角とはいえ、さすが観光地、ひろーい駐車場に、結構な数の車が止まっていて、正直「霊験あらたかなる」感じはまったくしません。と思って、そうだ、位置登録しようとケータイを出してみたら……


まさかの圏外。


これはもしや、イタコ通信がケータイの電波を遮っているんじゃ……なんてアホなことを考えながら、入山料を払って山門をくぐります。


あ、ちょっと霊験あらたかっぽい。


空気が変わる、という程のことはなかったのですが、さすがに境内はそれなりに厳粛な雰囲気を感じました。普段はいないイタコも、GW中だから、という理由らしいのですがいらっしゃって、口寄せらしきものをしているところも見学。境内にある温泉には入りませんでしたが、ちょっと興味はありました。


地蔵殿を参拝した後は霊場巡り。そんなに広いわけではないのですが、硫黄の吹き出しているところは「●●地獄」と名づけられてたり、至る所に小石で積まれた小山があったり、そこに風車が刺さってカラカラ寂しい音を立ててたり、やはり地蔵や三途川がそこかしこにあったり……と、少なくとも賑やかでは無い場所で、厳粛な空気です。や、霊的には賑やかなのかもしれないけどね。


例えばそれらの寂寞とした光景を抜けた先に「極楽浜」なんていう、宇曽利湖畔を海岸に見立てたような、白い砂浜を思わせる場所があったりして、これはこれでむしろ寂しさを増しているなぁ、と。ま、霊の集まる場所=寂しい場所、ってのは先入観で、むしろ前文にも書いたように霊で賑わっているのかもしれません。だから、大切な人の霊に会いたい、って人が来るんだろうし。



三途川にかかる太鼓橋。ここが、境目。


霊場には小石の山がアチコチに詰まれ、風車がカラカラと回る。


そんな中を抜けた先にある「極楽浜」


個人的な信仰(神道)とは若干違和感を感じる部分もあったりしますが、でもここはここでやはり神聖な場所なんだろうな、とは感じます。


1時間ほどの滞在でしたが、バスの本数が無いので下北駅にトンボ帰ります。もうちょっとゆっくり見たかった気もしつつですが、次のバスは1時間半後で、するとその先の行程にも余裕がないので諦め。下北からは、大湊線野辺地スーパー白鳥30号に乗って八戸に移動。後は、東京までの新幹線に乗るだけです。


湊線より陸奥湾。沈む夕日を照り返す水面。


と言いつつ晩飯も食いたいもんですから駅前をぶらぶら。狙っていた「ほむら」というお店が今日は通常営業していなかったらしく、結局駅に戻ってホテルメッツ八戸に併設されている「烹鱗」というお店でイクラホタテ丼といちご煮を所望。ここ、以前八戸に来たときにも店が無くて入ったんですが、まぁ無難に美味しい郷土のものを食わせてくれる感じです。その時はせんべい汁をいただきました。


そしていよいよ本当に帰京の途です。20時発の最終の「はやて」に乗っていざ東京へ。でも、途中の国盗りは忘れず実施。一箇所、タイミングがあわずに盗れなかった国があったのが残念(元々、新幹線では盗りにくい、というところでしたが)。盛岡からは国盗りも終わっているので、東京までほぼ爆睡。たまに起きてコロプラで距離稼ぎ。





と言うわけで、冗長に語ってきたこの三日間も無事帰宅&終了しました。帰宅して財布を見たら、思った以上にお金が減っていて、どこでそんなに使ったのか全く思い出せなかったりしますが、これにて「経県値」の青森を一点上昇させ、これまで中途半端だった青森県観光を充実させることができました。……なんか、旅の目的が本末転倒な気もするけど、ま、キッカケがなんであれ、旅はやっぱり楽しいですなー。


この旅によって……

経県値
http://keiken.uub.jp/km.cgi?MAP=44444444444544444444444434444434344444444444444&NAM=%83g%83%82%83T%83N&CAT=%90%B6%8AU%8Co%8C%A7%92l
東日本が真っ赤に!

ケータイ国盗り合戦
238国→267国。仙台以北を盗りまくった感じです。一部シビアなところもあったけど、1国以外計画通りに盗れたので、まぁまぁかな。

●コロプラ
全行程で1000km分くらいのプラ稼ぎ&青森のスタンプが集まった。

おお、なんか諸々成長した感(何)。