コトノハのシズク Blog(仮)

肉の妖精のライフログ。

最後の一葉

やっぱり「一葉」は「ひとは」ではなく「いちよう」って読むよね?(「ひとは」でも良いみたいだけど)


「最後の一葉」といえば、教科書にも載っているオー・ヘンリーの名作ですが(青空文庫http://www.aozora.gr.jp/cards/000097/card532.html)、今回の最後の一枚は、ミュージカルのチケット。


赤坂ACTシアターでやっているブロードウェイミュージカル「RENT」(http://www.rent2009.jp/)を、見に行こうとは思っていたんですが友人が絶賛していたのでいざチケット状況を調べてみたら、行けそうな日はもう既に満席で、当日券に頼るしかない状態。で、その当日券も、「ブレイク・スルーシート」(以下、BTシート)の抽選の後に当日券の発売、というワリと面倒と言えば面倒な状態。


それでも頑張って、今日の仕事前にマチネを見られれば!と午前中に赤坂に行ったんです。ところがワシのもらった整理券の番号は既に「111」番(写真一枚目)。BTシートは抽選なので数列さえ良ければですが、当日券は先着順なので早くも暗雲立ちこめます……。


ちなみに、BTシートとは、場所は最前列中央という見にくい場所ですが、半額で見られるという、お金のない学生のためのようなチケット。ブロードウェイではよくありますね。ワシも、ブロードウェイでミュージカルを見た時に使ったことがあります。ただ、今回はぶっちゃけ金はどうでも良くて、とにかく中に入れれば……。


12時になって抽選会開始。抽選番号の描かれた玉を舞台の小道具であるゴミ箱から取り出したり、やたらタメと賑やかしを入れたり、なんとなく演出が入っていましたが日本人にはなかなか受けないだろうな、とか。それはさておき、最終的に232人で競ったBTシート抽選は順調にハズレ。


で、その時点で結構な人数が去っていったのですが、当日券狙いの人はやはり60人以上ほど、ワシの前に並びます。その時点でアナウンスされた枚数は50枚弱。どうかんがえても足りませんが諦めません。蒸し暑い中、予想通り耐えきれずにか列を外れていく人が何人か出てきます。


そして、着実に近づいてくる開演時間とチケット窓口。係員のアナウンスでも、人が減ってもギリギリアウトかな……と思いつつ、iPodに入っていた「RENT」のサントラ(映画版)を聞きながら待ち続けて……





ワシの目の前の人で、最後の一枚が売り切れるという奇跡。





Noooooooooooooooooooooooooooooooo!!!!!!!!





いやね、だいたいこういう時のワシって、無駄な強運を持ち合わせていて、案外最後のひとりになれるか、まったくかすらないかだったりするんですが、目の前でクローズをされたのは初めての体験。平静を装いながら、かなりのショック!


と言うわけで、とぼとぼと赤坂を後にしました。でもね!明日も仕事だけどなんとか時間やりくりして、もう一回並ぶ&絶対見てやるんだから!


あ、そうそう、アニサマは結局今日は行かずに会社でもろもろ対応。結果、行って無くって良かったなアレコレがありました。で、明日も結局行けそうにないので、42番のIDは活躍の機会が無さそうです……閑話休題。


ちなみに、このRENTは、ワシは数年前に映画化されたのを見た体験をしただけですが、その映画が素晴らしくて、そして今回の公演はまさかのNY最初期&映画出演の、オリジナルキャストってんだから見ないわけにはいかない。その時の浮かれた記録はこちら。↓
http://www.yscompany.com/tomosaku/daily_log/200605.html#20060508





でまぁ、ミュージカルを見ようと思っていた時間分の空きができたので、明日行こうと思っていた美術展を一日繰り上げ。こちらも招待券をいただいたんですが、恵比寿・東京写真美術館で開かれている「ジョルジュ・ビゴー展 碧眼の浮世絵師が斬る明治」です。
http://www.syabi.com/details/bigo.html


この人、「釣りの勝負」っていう風刺画がやはり教科書に載っていたのを見たことがある向きもあるでしょうが、風刺画として有名な方で、日本にも長く滞在し、一人目の妻は日本人だったり、また日本で母国フランス人向けやあるいは日本人向けの本を幾つも出版しています。今日の展示によれば、筆記時に誰か仲介者はいたようですが、日本語の読み書きも堪能だったとか。


正直、「釣りの勝負」くらいしか見たことがなかったってのも事実ですが、生涯にわたるかなりの作品数が展示されていて、かなり見応えがありました。「外国人」で「ジャーナリスト」である視点から描かれた挿絵の数々は、やはりちょっと独特に当時の風俗を捉えているな、と。


ちょっと気に入らなかったのは、恐らく学芸員が付けたのでしょう、キャプションの数々。どうにも一面的というか、その人の考えをビゴーの考えに被せているようなものを感じました。例えば、日本に関する部分については明治は暗い時代であったというような、フランス帰国後のビゴーの風刺については過去のものを流用したというある意味やってはいけないことをそうと知っていてごまかしているような。よく分からないとは思いますが、ようは学芸員の思想が表に出ているな、的な危うさです。


ともあれ、展示は楽しんで無事にお仕事に行きました。前述しましたが、明日も(起きられれば)朝から赤坂に行っちゃうんだぜ!