コトノハのシズク Blog(仮)

肉の妖精のライフログ。

美しい人

舞浜は東京ディズニーリゾート内に常設シアターがあります、『シルク・ドゥ・ソレイユ』の「ZED」。
http://www.zed.co.jp/


数年前にアンバサダーホテルにメシを食いに行った際に、工事をしているのは知っていましたが、落成後、見に行った友人のブログを見て、俄然行きたい欲をかき立てられたワシ。すぐにでも行かなきゃ!と思って早一年以上が経ちまして、いやー、旅とかに行く時の腰は軽いのに、こういう腰は案外重いんです。で、そんな折にお誘いをいただいたので、いきんで、もとい勇んで昨日行って参りました。


まぁ折角久々にTDRに来たので諸々見学タイム。昨今出来たらしい東京ディズニーランドホテルを無意味に視察し、ランチはイクスピアリにある「クイーンアリス舞浜」(http://www.queen-alice-maihama.com/)へ……ってのは、昨日付の日記で書きましたとおり。そそ、書き忘れてたけど、野菜や果物が新鮮で美味しかった。


で、先に余談からまとめて書いてしまいますが、ZED鑑賞後は『ホテルミラコスタ』の「ベッラヴィスタ・ラウンジ」(http://www.disneyhotels.jp/dhm/japanese/rest/bellavista.html)でディナー的な何か。昼夜と連続してフレンチ的なコース料理を食べるなんて!って、ミラコスタだからイタリアンなのかな?お味は、ランチよりはパンチのある料理が多くて、まぁお値段並ではありますが、それなりに満足。舞浜の地ビールなんてのもあるんですねー。


ここ、ディズニーシーの景色が見られるってのもウリのひとつなんですが、まぁ予約とか取っていなかったんで奥まった席でして、それでもシーの夜景が明かりだけでもほんのり見えて、中々ムーディ。でも、花火はさすがに見られなかったので、ちょうど会計を済ませたところだったのでミラコスタの玄関から数分の花火鑑賞。


いやー、何このリア充っぽい感じ!普段が普段だけになんかそれだけで面白いですな(ワシだけが)。



さて本題。


と言っても、これから見に行くかもしれない・見に行きたい人もいるだろうからネタバレは極力無しで書こうとすると、余談よりも文章が短くなる可能性を秘めているのですが、それはさておき。


まぁそもそもワシは初シルク・ドゥ・ソレイユだったってことからなんですけれども、趣味のひとつに舞台鑑賞があるワシと言っても、見ている舞台のほとんどが小劇場〜中劇場でしかも数が少ない。さらに、最近行ったパフォーミング系だと、良いところ「ブルーマン」(って二年近く前ですが)かな、という人間なので、特に比較もできない。


なんでまぁ完全初心者として書きますが、「ZED」は素晴らしい舞台でした。


内容は、一言で行ってしまえば、当たり前ですがサーカスです(猛獣は出てきませんが)。そこにストーリー性とミュージカル的音楽などを付け足して、数々のパフォーマンスを物語形式で見せていきます。


正直、前半については、クオリティをものすごく高めた「大道芸」だな、という印象でした。一番最初の導入部分の見せ方はそれなりにゾクッと感じましたし、途中途中は大道芸という枠には納まらない系統のパフォーマンスが含まれていましたが、それでもまだまだ物足りない気分。昼からお酒を飲んだ影響もあるかもですが、少し眠くなったのも事実。


ところが、休憩を挟んでの後半。最初のパフォーマンスからいきなり心を持って行かれました!いや、こういう系統、テレビとかで見たことが無いワケじゃないですけど、ライブで見るとそのすごさがよく分かる(未見の人には何のことだか意味不明でごめんなさい)。「わーお」という感嘆符が無意識で出てくるのはやはりすごい。


その後も、細かい物も大仕掛けな物も前半同様に入ってくるんですが、なんだろう、このステージが「肉体の限界」に挑んでいるという意味を、理解できた気がします。ちょっと大袈裟に言うなら、


人間って美しい


そう思えるパフォーマンスが幾つもあるんです。身体能力を鍛えるという、ひとつの道を極めんとする、あるいは極めた人たちの美しい動きを堪能するのがこのステージの真骨頂だな、と気付いたのは、カーテンコールの最中でした。


細かいところを話していくと……まず、奈落の使い方が上手いなー、と。というか、舞台装置が凝っているのが面白い。演出に関しては、むしろ抑え気味に感じます。スペクタクル感は余りない。もっと派手派手しくした方が爽快感は得られると思いますが、「人間の美しさ」を知るには、それはもしかしたら過剰演出になってしまうのかもしれません。


あと、これはお客さん側の話しですが、拍手やリアクションが薄いなー、と。日本人だからってのもあるんですかねぇ。パフォーマンスの最中でも、こういうステージでは声を上げたり拍手をしたりって普通だと思うんですけど、それが非常に薄かったな、という印象。まぁワシもその雰囲気に飲まれて、拍手はすれど声はあげませんでしたが。


ま、総論としては、これ以上に素晴らしい舞台もあると思いますし、スペクタクル的な爽快感を得るには物足りない部分もありますが、この舞台を見て得られる「人間のすごさ」ってのは確かにあるかと。安くないチケット、損得感は正直人それぞれだとは思いますし、イマイチだったという人の気持ちも分からないではない。ただやはり、この舞台だから見られた素晴らしさは間違いなくあります。





ということで、こういう機会を作ってくれた同伴者に感謝。宝塚を見に行った時もそうですが、ワシは多趣味のクセに自分からは動かない節があり、でも誘われればほいほい行きますので、どうぞ皆さん、お誘いをお待ちしておりますぞ!……という、結果受け身っぽい感じは草食系男子を思わせますが、ワシは肉食男子です!(肉食系にあらず)


写真一枚目は、ZEDシアター外観。二枚目は晩飯のコースの肉。