コトノハのシズク Blog(仮)

肉の妖精のライフログ。

「去年はいい年になるだろう」だろう

いやー、昨日の日記に書きました27時間生放送(結果、27時間46分?くらいになりましたが)の間は、twittermixiボイスに書き続けていて、鬱陶しいことこの上なかったと存じます。恐縮です。


まぁ自分的には、書き続けることでテンションを保とうとした部分もありつつ、そもそもtwitterやらで頻度だの読む側の鬱陶しさだのを考えることが本末転倒と思っているのでアレがナニですが。


24時直前に番組が終わり、バラシも終わり、その頃には38時間くらい起きっぱなし(実際、途中5分〜10分くらい落ちたことが数回はありましたが)だったワシは、演者やスタッフ用に会社近くに取っていたホテルに投宿(いや、誰も泊まらないのももったいないし、タク代も千葉県民的には馬鹿にならないので)……前に打ち上げにちょろっと参加して、結局寝たのは起きて40時間くらいのところ。


そのままチェックアウト時間になっても起きられずに、フロントからの電話で目が覚めて、でもなんとか延長料金無しで出て、そのまま会社行って仕事しようとするも疲労感甚だしく椅子並べて2時間くらい爆睡して、と、中々に健康的な暮らしをしております、はい。



そんなこの数日間は読めませんでしたが、好きな作家の山本弘氏が新作小説「去年はいい年になるだろう」を上梓していたと聞いて、小説自体久々に読んでみました。それもどうなの?


某所、てかmixiのレビューに記載はしましたが、こちらでもネタにするべく、ほぼ同じ内容で日記に転載。ネタバレはございません。


さて、本作。氏のSF作品にしては、抑えめのSF描写で、むしろ私小説的な日常風景や心理描写が丁寧にされていて、まぁそれはこの物語のスタイルからしても真っ当なんでしょうけど、ちょっと、違和感は感じていたんですよね。あれ、らしくないな、と。


そうはいっても、導入の巧さはさすがだし、物語の構成は飽きもこない展開で、むしろ難しいSF描写がない分、読みやすいものになっているな、とも感じます。いうなれば、SF的要素を散りばめたヒューマンドラマとでも言いますか(物語は基本全てヒューマンドラマですけどね)。


まぁ、食い足りない感はあったんです。ワシは筆者の作品を読むときに(勝手に)求めている「らしさ」がやはり足りない。面白いんだけど、うーん……という感覚。


でもね、そんなものはエピローグを読んで吹っ飛んでしまいました。


ロリコンや、この人ほんまもんのロリコンや!(誉めてます)(筆者は自らをロリコンであると言っています(Not少女性愛))


結果論かプロット通りかは分かりませんが(そりゃ後者でしょうが)、この小説を通じて筆者が書きたかったのはエピローグなんだと思います。エピローグのようなことをしたかった筆者、エピローグのメッセージを(ある一人ないしは二人のために)伝えたかった筆者が、妄想の末に辿り着いた手法が「この物語を書くこと」だったんじゃないかな。ワシはそう妄想しました。


ぶっちゃけ、エピローグを読むまでは(mixiレビュー、★5段階評価で)★3つにしようと思ってたんですが、エピローグを読んで★4つにしようと決めました。とはいえ、これは誰かに勧める的意味での増★ではなく、ワシの中での満足度です!


ということで、山本弘(作品を超えて著者)スキーにはオススメ、そうでない人でもライトに読めるSF(をメタ要素にした私小説)なので面白いのではないかと。


ついでに、氏の作品で特にワシが好きな昨今の長編2冊のレビューも貼っておくの巻(リンク先はmixiレビューです)。

神は沈黙せず
http://mixi.jp/view_item.pl?id=22513&reviewer_id=65677

アイの物語
http://mixi.jp/view_item.pl?id=513096&reviewer_id=65677