コトノハのシズク Blog(仮)

肉の妖精のライフログ。

怪人・イン・ジ・オペラ座

今朝、ふと思い出してiTunesの中を見てみたら「オペラ座の怪人」のメインテーマが入っていまして、そういえば何年か前にiTunesミュージックストアで買ったんでしたが、喜々としてiPodに入れたら……既に入ってました。あるうぇ?全然あたらなかったぞ……。


さておき。なんでいきなりオペラ座の怪人かというと、先日ドイツ出張に行った際に機内映画ラインナップに入っておりまして、そういえば映画は見たことがないなぁと思って鑑賞し、なかなかに感銘を受けたのでした。特に、やはりあのテーマ曲はすごいな、と。


以下、概ねmixiレビューの再掲ですが、感想とちょっとした思い出など。


http://mixi.jp/view_item.pl?id=99777&reviewer_id=65677


あの音楽がかかった瞬間、全てのシーンがドラマティックになる……この映画を見ているとそんな気がします。逆に言うと、物語(映画・演劇など)における音楽の効果がどれだけ重要かというのを思い知ります。


劇中の各シーンは、映画と言うよりは本当にオペラ(というかミュージカル)を見ているような感覚。オペラ的な歌唱や動きもさることながら、場面場面の転換が明確なので、映画っぽさを感じません。


その中で効果的なのが、所々に挟まれるモノクロームの回想シーン(正確には、モノクロームの場面の回想シーンが、カラーのメインパートなワケですが)。冒頭、モノクロームのオークションから極彩色のオペラ座が復活するところなんかは、例のテーマソングのおかげもあって背筋にゾクゾクするものを感じます。さらにはシャンデリア落ちの場面は、狭い劇場内のシーンなのにスペクタクルさすら漂います。


ストーリーについては、まぁもう何度も演じられ完成されているものでしょうから、ね。善し悪しってレベルじゃないんだろうな、と思いつつ、しかしこうして改めて見ると、本当にストーカー的で厨二な話ですよね。。。なんか、きちんと原作を読んでみたくなりました。って、原作はこの、ウェーバー版とはまた違うんですよね、確か。


しかしこの作品は、映画である前に舞台。それこそ日本を含めた各地で上演されているわけですが、ワシはかつて、大学生だった10年以上前、ロンドンのハーマジェスティーズシアターでこの舞台を見たことがあります。


日本では劇団四季がやっていて、そっちは見たことがないんですが、ロンドンの「オペラ座の怪人」は舞台としてはいわば本家。もちろん英語ばっかりで30%も理解できませんでしたが、物語の大筋はなんとなく知っていたので理解できました。


けして広くはないシアターは、内装からして本作専用と思えるもの。その雰囲気作りはロビーから始まっています。映画中で言えば仮面舞踏会のシーンを思わせる豪奢なロビーに、中はまさにかつての貴族がサロンにしていたような作り。先日、パリに行った際に本作の舞台とされる「オペラ座」の前を通りましたが、まさにかつてのあの中はこのようだったのでしょう。


そんな雰囲気の中、小舟に乗ってオペラ座の地下を行くシーン、シャンデリア落ちのシーン、ラストシーンともに、いまだに鮮明に思い出せるます。それほどに強烈な舞台体験。ある意味ワシの舞台鑑賞の原点は、ここにある気がします。


映画は映画で壮大さと良さはもちろんありつつ、でもやはり目の前であれを見る感激はひとしお。ロンドンで見たあのライブ感は、いまだ越える経験が無いな、と思えるほどです。昨年赤坂で見たミュージカル「RENT」が、あえて言うなら匹敵するかな、と。


いやー、舞台って本当に良いものですね(なんだそのまとめ)。