コトノハのシズク Blog(仮)

肉の妖精のライフログ。

超青

中国人の名前みたいだな、超青。


初めて見たのは、確か大学時代にお付き合いしていた方からの勧めだったか。今にして思えば、1998年にリバイバル上映をされたタイミングで、劇場に誘われたのがこの作品との出会いだった記憶です。場所はシネスイッチ銀座、かな。


映画、グラン・ブルーリュック・ベッソン監督や、ジャン・レノロザンナ・アークエットの出世作と言われている作品です。初公開は1988年。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC_%28%E6%98%A0%E7%94%BB%29


ワシのプロフに書いてある時もありますが、ワシにとって「自分的三大好きな映画」を選べと言われればいまだに入ってくるこの1本。それだけ、初めて見た時に、特にその映像の美しさに引き込まれてしまったのです。ちなみに他の2本は、先日日記で話題にした「グッドモーニング、ベトナム」と、「34丁目の奇跡」(後者の話も今年のクリスマスくらいにしようかな)。


さておき。そのグラン・ブルーの『完全版』と呼ばれる「デジタル・レストア・バージョン」とやらが上映されていると聞いて、先日の都電麦酒号の後に角川シネマ新宿にて鑑賞してきました。
http://www.legrandbleu.jp/index.html


劇場で見るのは実に12年ぶり。DVDでは、実は兄も好きな作品だったということで借りて数年に一度は見てましたが、今回のレストア版をブルーレイで出すと言うことで、それはそれでポチッと買ってしまいました。まぁ発売は9月下旬ですが。


作品は、相変わらず美しい映像に見惚れてしまいました。オープニング、エリック・セラ作曲のオーバーチュアにあわせて流れるエーゲ海の映像は、モノクロームなのに強烈な青の印象を残すんですよね……。シシリー島・タオルミナの風景や、水中のイルカとのシーンも、やはり美しい。この作品の、画角と色に関する監督の拘りは相当のものだよな、と思わされます。これだけで、レストア版を劇場スクリーンで見たかいもあろうというもの。


ストーリーテリングは、いろいろもんにょり感じるところもあるんですが、全体的にはやはり良く出来ているよな−、と思います。何度も見ているのに涙を誘われる場面はやはりありますし、主人公三人の心象描写はシンプルだけどステキです。


そして、見る度にいろんな発見があるのは、好きな作品に対してはお約束ですが、今回つくづく思ったのは、ワシはジャックの奔放さ、自由さに自分を重ねているし、憧れているんだな、ということ。物語のオオラス、ジョアンナとジャックのやり取りの中にある躊躇いと選択と決断は、感じ入るところが特に大きかったです。(これはジャックのありかたとは外れるかもですが)結局ワシは、自分本位に選択するんだろうな、という感覚。





折角の劇場公開、それもレストア版での上映で、今度いつあるかは分かりませんから、本作のファンの方や興味を持っている方は、足を運ばれてみるといかがでしょう。