コトノハのシズク Blog(仮)

肉の妖精のライフログ。

ベルリン、愛の詩

ベルリンを発つ頃から「♪ぼくたちベルリン〜あなただけに〜付いてゆく〜」ってフレーズがリフレインし始めて、「あれ、なんだっけこの歌……『ベルリン愛の歌?』」と思ってよく考えたら、「ベルリン」じゃなくて『「ピクミン」あいの歌』だったという。


「あれ、でも『ベルリン愛の歌』ってのは、それはそれで無かったっけ」とこれもよく考えたら、『ベルリン、天使の詩』だったという。遠回りしすぎというか、どこに向かって思考が走っているのかよく分からん。


てことで、まぁ無事に帰国しましてですよ、ドイツ出張。お仕事の話はひとつ前の日記でしましたので今更ですが、一応、無事に終わった、のかな。まだまだこの件だけでもやることはありますが、取りあえず現場は終わった。


なので今日は、仕事以外のお話し。時系列で書いちゃうとまたぞろとんでもなく長文になるだろうから、トピックスごとに、それでも長文になるだろうけど。


【ベルリン、街歩き】
今回のドイツ出張は、まぁそもそもキュウキュウなスケジュールの中で、もちろん現場もあれば通常業務も持って行っている状況、こういう時、インターネットさえあれば仕事が出来てしまうのは、ありがたいような厭うべきのような気がしますが、結果、現場にいない時はほとんどホテルの部屋に籠もりっきり状態。軽い時差ボケもあったか、4時〜5時(日本時間11時〜12時)に起きて、昼くらいまで部屋で仕事、それから現場に行くみたいな。


なので、街歩きっぽいことができたのは3時間くらい。ま、そもそも仕事で行ってるんだから、3時間でも取れれば御の字かもしれませんが。ま、厳密にはある夜の会食の後も、独り夜のベルリンを1時間くらい徘徊してましたが。


さて、泊まっていたのは、中継したライブハウス「Huxleys」から徒歩5分、HermannPlats(ヘルマン広場)にあるBestWestern EuroHotel Berlin。こぢんまりとした、ビジネス仕様には過不足の無いところで、街歩きはここからメトロに乗って、KochStrasseなる駅へ。


やはり、ベルリンに来たら、「壁」が見たい。


てことで、駅を降りてすぐの「壁博物館」へ。と言っても、時間も無かったんで中の展示は見ませんでしたが、飾られている壁跡とかを見て、さらに近くの、壁がまだ残っている通りへ。なんでも「ベルリンの壁」はほとんど撤去されていて、残っているところはほとんど無いのだとか。


実際に境に立って(写真一枚目)、壁の右側(旧東ベルリン)と左側(旧西ベルリン)を叩いてみると、こんなたかだか10センチ程度の薄い壁(と言っても、中に鉄パイプとか走っていてさすがに頑丈ですが))に、多くの悲劇と多くの血が飲み込まれたなんてことが信じられません。ベルリンの壁が崩壊した時、ワシは確か中学生。あのテレビ映像はまだ覚えています。


そこから歩いてすぐのPotsdamerPlatz(ポツダム広場)へ。いやほら、やはり日本人なら「ポツダム」って響きには敏感になるじゃないですか。でもここ、別にその「ポツダム宣言」が採択された広場ってワケではなくて、それはベルリンから電車で25分ほど行った街で、そもそもこのベルリン一帯が「ポツダム県」なんだとか。


余談ですが、その電車で行った先のポツダムの街には、「サンスーシ宮殿」なるものがあるらしく、名前だけで激しく行きたくなった人はお仲間。そう、銀河英雄伝説なる小説には「ノイエ・サンスーシ」って場所が出てくるんですよね。ここに限らず、ドイツに来れば地名人名に同物語で使われた名称が目白押し(目白は無いけど)。違った意味での「聖地巡礼」に行きたくなります。


閑話休題。最近開発著しいというポツダム広場で先端のドイツっぽさを少しだけ感じ、道を北上してブランデンブルク門へ。途中、スタバで珈琲を所望し、ユダヤ人犠牲者記念館に立ち寄り。これも中には入らなかったのですが、地上に置かれた幾千ものコンクリートブロックが、まるで墓碑のように、棺のように迫ってきます。が、そのブロック上で子供たちが遊んでいるのを見ると、また不思議な感覚に囚われてみたり。


意外に質素なブランデンブルク門はそこそこに、まぁ門の上に飾られた「カドリガ」と呼ばれる4頭立ての馬車に乗る勝利の女神の造形は良かったですが、さらに道を行き、こちらは豪奢なドイツ連邦議会議事堂を外から眺め、シュプレー川沿いにあるベルリン中央駅へ。


……まぁ、特に海外で近くに駅があったら立ち寄ってしまうのは、鉄の習性だから仕方ない(何)。


ただここは、建物の構造としても中々に見応えのある駅で、ホームは地下2階と地上2階で立体交差しているのですが、そこが吹き抜けになっていたり、ドイツには良くありますがドーム上のガラスの天窓が豪奢だったり。そ、そうだよ、建築美を見に来たんだよ(←何故言い訳ふう)。


せっかくなのでここから近郊鉄道に乗って3駅、繁華街らしいアレキサンダープラッツ駅で下車。駅前は、大型デパートやら街のランドマークになっているテレビ塔やらがあり、ランチの時間ももったいなかったワシは駅前でホットドッグを売り歩くおじちゃんから購入。意外に美味しく感じるのは、屋台飯へのプラシーボ効果でしょうか。


地元っぽいスーパーで軽く買い物をして、世界遺産でもあるらしい「博物館の島」と呼ばれる川の中州へ渡るも、博物館を見る時間も無いのでそこにあるベルリン大聖堂を外から見学して満足した気分になったあたりでタイムアップ。再び駅に戻って今度はメトロでホテルへ帰還しました。


……どうして、3時間歩いたってことを書くだけで、こんなに長くなるんだか、本当に自分でも不思議でしょうがない。


ベルリンの街の印象は、正直薄く終わってしまいました。壁を見て門を見れば、あとは特にこれといったものがなく、まぁミュージアムに入ればまた違うんでしょうけど、なんですかね、街自体は結構近代化しているので、あまり特色のようなものを感じなかったというか。


先述の通り、ある会食の後に、夜のアレキサンダープラッツ駅周辺を散歩したんですが(写真二枚目)、なんか、横浜は桜木町周辺のような印象(海はないけど)。それなりに賑やかで若者も騒いでるんですけど、お行儀は良い、みたいな。ま、その分治安も良いんでしょうけどね。




【ベルリン飯】
到着日の夜は、通訳兼世話人の案内で、ホテル&現場ライブハウスからほど近い「WIRTSHAUS HASENHEIDE」へ。幾つか店を調べてきてくれてましたが、やっぱり最初はドイツ料理でしょ!っていう日本側スタッフの総意で決定。結果、このお店が中々に正解。


ビールやら飲み物が出てくるのが少し遅かったりしましたが、料理の味はどれも良かった。定番の「アイスヴァイン」に、ベルリン名物「カレーブルスト」(カレーソーセージ)、そして通訳が、ベルリンのおばあちゃん料理と教えてくれた、でかいミートボールふう煮込み料理「ケーニヒスベルガー・クロプセ」。うん、今見直したら肉ばかりだけど、どれもジューシーでしっかり味付けされていて美味でした(写真三枚目)。


翌日、街歩きをしながら食べたランチは、先述のホットドッグ。駅前におっさんがいっぱい立って売っていて、まるで野球場の歩き売りみたいな感じです。1.2ユーロの安さですが、これが意外に美味くて、きっと素材のパンとソーセージが、きちんと作られているんだろうな、といった印象。まぁ、海外屋台なんか特に、それだけで美味しく感じることもあるので、贔屓目かもですが。


同じ日のディナーは、アーティストさんやコアスタッフを交えての、打ち合わせ兼ディナー。中華料理という「PAN ASIA」って店に案内されましたが……うーーーん、同席の皆さんも仰っておりましたが、大変個性的というか微妙というか、ありていに言ってしまえば美味しくなかったです。


中華と言うよりは、アジアンなテイストが様々に混じり合った料理と味付け。その混じり方が、まぁアンバランスなんですよね。これ、東洋の調味料を食べ慣れていないと「エキゾチックな味付け」になるのかもですが(実際、地元ではそれなりに評判だとか)、ワリとその味に日常的に接しているアジア陣からしたら、それぞれの味の個性がぶつかり合っていることに違和感なのかもしれません。


その解散後、独り散歩をしつつ飲み直そうとしたのですが、繁華街には独りで気軽に入れそうなパブ的なものも見つからず、結局ホテルの近くまで戻って「SKY」なるパブへ。で、ビールやらワインやらは摂取できたのですが、なんかこう、常連で成り立ってるお店といった感じで、店員さんの態度とかがちょっと鼻に付きました。酷くはないんだけど、なんか軽視されている感。


さらに翌日、ライブ本番日。ホテルの前にスーパーというか、ちょっと大型のショッピングセンターがあったんで、これも1時間ほど中をぶらついて買い物もしてみたのですが、朝飯はホテルとショッピングセンターの間のHermannPlatsに並ぶ屋台で、カレーブルストとプレッツェルっぽいパン。この広場、食べ物屋台や服飾、果物の露店が並び、狭いながらも地味に活況です。


屋台(スタンド)で売ってるカレーブルストは、細かく切られていて食べやすくなっています。ま、ソーセージにカレー粉をかけただけの簡単なものでしたが。プレッツェルは、60セントで買っても案外大きくて、ひとつで朝飯に足る感じ。味も塩味が付いているのでそのままいける。安上がりで、これはこれで良いですね。


その日のランチはライブ会場でのケータリングをいただきまして、ホットミール4皿中3皿がパスタ類という、中々察するに余りある食事情。まぁ大量調理しやすいもんね。で、ライブ終わりでばらけて真夜中、もう疲労困憊でしたがベルリン最後の夜でもあるので、一緒に行っていた会社の人と連れだって、徒歩圏内に店を捜します。


……が、開いているのがことごとくケバブのスタンドか、フードのないスポーツバー。明かりが見えたと思ったらケバブのスタンド。それでも地下鉄ひと駅分を歩いて、お、もしかしてアレはフツーのレストランふうだし、まだ開いてる!もう良いや、ここに入っちゃえ!と席に着いた店が「HADiGARi YE GARi」。


メニューをもらって開いたら、オススメがケバブでしたorz


まぁ要は、トルコ料理を中心にしたオリエント料理レストランの模様。味付けも、ヨーグルトなんかを使っています。サラダとケバブ料理に海鮮を頼んでみたのですが……うーん、前夜とは違った意味で微妙。というか、これはワシの舌にはあわない。悪くは無いと思うんだけど……。例えば、ケバブ自体はジューシーなんだけど、味付けで死んじゃってるんですよね。。。残念。


ま、店のイラストそっくりの店主は陽気で、料理自体は手際よく調理も見せてくれたので、引き分けかな(何が)。


てことで、ご飯のことだけでもこれまた街歩きと同等の長さ。分けて掲載しろよとの声は聞き流してまだまだ書くよ。


あ、ビールのことを特に書いてないけど、当然毎夜飲んでました。ドイツは街ごとに銘柄が違う感じですが、ベルリンのも美味しかったです。銘柄忘れましたが(ぉ




【ベルリン往復飛行機】
もうベルリン関係無いトピックスですけど、無理矢理小見出しに入れてみるの巻。今回、準備していて一番驚いたのは、日本からベルリンへの直行便がなかったこと。首都なのに……てことで、往路はミュンヘントランジット、復路はフランクフルトトランジットで、使ったエアーはルフトハンザ。前々から一度乗ってみたかったので、ちょうど良い機会。


で、機材としては久々に、エアバスに乗ったんですよ。ドイツ国内線もそうでしたが、成田→ミュンヘンA340-300、フランクフルト→成田がA380-800。そう、復路は全二階建て機材の、あの巨大飛行機です。これまたこんな機会で乗れるとか胸熱!


もちろん、往路復路ともにエコノミーですが、これ、どちらの機材もエコノミーなのに広く感じる!これは、昨年ボーイング777-300に乗った時も感じましたが、最近の機材はエコノミーでも昔より広く作ってて、10年前とは雲泥の差な気分です。A380なんか、ワシクラスの体型でも足を伸ばしてゆったり座れるんだからたいしたものだ。


シートピッチは、印象ですがA340の方が若干広め感で、A380は席間の空間を上手く作っている感じでしょうか。今も、これをPCで打ちながら、使いやすいなぁ、と感じてます。


で、ルフトですが、機内食を評判に聞いたりしますが、これはまぁ、可も無く不可も無く、というか、少なくともまずくはないしどちらかと言えば(機内食的には)美味いと思いますが、特筆するほどでもなく。あと、ワインも凡庸で、そう、いわば感動がない。エコノミーで偉そうなこと言うな、ですが。


スタッフのケータリングも、中の上と言ったところでしょうか。海外のエアラインは、良くも悪くもいい加減なところがあるので、その辺は良しでもあり悪しでもあり。あ、ただそのワリに、恐らくドイツ人のパーサーが、やや融通が利かなかったかも。これは、個人の問題かもですが。


あ、もうひとつすごかったのが、よく飛行機で、現在飛んでいる場所やら速度やら高度やらを教えてくれるプログラムがあるじゃないですか。あれが偉い進化してた。Googleマップでも使っているかのようなズームインアウトのある表示、モデリングされた飛行機が画面の中を動いたり……ありゃ楽しいですね。




【ベルリン、愛を育んで】
いやもう余談も余談ですがね。今回、ウチの勤務先からは、主に渉外と現場監督としてのワシ、技術としてもう一人との、二人で行きまして。で、現地では通訳兼世話人が付いたのですが、こちらが23歳の女子学生さん、とはいえ、背はワシより高く、体格もがっちりというか、こう、ふくよかです。


で、ウチの技術の人は24歳、年の頃が近いのと、彼は英語が喋れるので世話人ともそれで会話が出来、なんか、ほんの数日なのに親密になっていったのを感じたんですよね……。小柄な彼は、彼女の半分くらいの体積しか無く見えるので、なんというか、並んで歩いているととてもアンマッチですが。


いやね、会食の日にウチからはワシだけの参加で、その間彼らは一緒にご飯&遊びに行っていたようで、ワシが会食終わりで近くにいたら合流しようかなと電話をしたら、なんか、よそよそしいリアクションだったんですよねー。なのでここは面白い方に想像力を働かして、邪魔はしないで独り夜の散歩と洒落込んだわけでして。


ま、結果友達的な仲の良さだとは思うんですが、端から見ている10歳以上年上のおっさんとしては、なんか艶っぽさも見え隠れして、こう、そっちの方が話が面白いかな、と思って、思わせぶりな小見出しで全世界に発信してみました。出歯亀というか、余計なお世話も良いところですね、失礼。




てことで、以上ベルリン話。写真は、たいしたものは撮れていませんが、後日少し上げてみようかな、と思っております。ここまでご高覧の方もいないとは思いますが、まぁ、短いことも無駄に膨らませるとこんなになるんだよ、という反面教師にしてください。かしこ。