コトノハのシズク Blog(仮)

肉の妖精のライフログ。

しんかま

ワシの生活で「しんかま」というと、通勤の乗換で使う「新鎌ヶ谷」駅の略称だったりしますが、このたび新しい略称がブランディングされまして、それは「真かまいたちの夜 11人目の訪問者(サスペクター)」。


まぁ、ワシは高校時代に衝撃を受けた「弟切草」以来のサウンドノベルファン、というか、正確にはチュンソフトの作るサウンドノベルファン。これまで出た作品はほとんどやっているはずですし、ぶっちゃけ、これはちょっとなぁ、と思った作品もありましたが、近作の「428」は最高の一本でしたし、そもそもサウンドノベルの面白さを確定づけた「かまいたちの夜」シリーズの新作と聞いたら、ワクテカしないワケがない。


公式サイト
http://shinkama.chunsoft.jp/

チュンソフト公式ちゃんねる
http://ch.nicovideo.jp/channel/ch166
ニコニコ動画内。ムービーとか結構置かれてます。


……ってところまでテキストを書いてて二ヶ月くらい放置してて、発売前にその期待の心をしたためようとしていたものが、結局、発売後&もちろんプレイ後の感想テキストになることに。


さて、ワシの期待にもありましたように「原点回帰」を謳っていた今作。実際、「かまいたちの夜」シリーズは「3」まで出ましたが、「1」と、そのメタ的展開になった「2」、そして2の続編となる「3」では、かなり違うものに仕上がっていると思います。そしてワシは、どの作品もそれぞれに好きですが、作品を重ねるごとに面白さが薄れていったと感じています。


故に、原点回帰に期待したのですが。


うーん、いや、面白かったですよ。面白かったですけど、これ、原点回帰なのかな?


物語の「舞台」は、確かに「1」に近いです。雪山のペンションというクローズドサークル、登場人物たちのキャラクター、事件の起こり方など、ある意味ミステリーの王道でもありつつですが、故に面白さが期待されます。


きっと、ワシが一番肩すかしを食ったのは、(メインシナリオにおける)「あれ?かまいたちは?」という疑問。ファイナルファンタジーと謳っているのに「2」が出ちゃいました、みたいな。それファイナルじゃ無いじゃん、みたいな。


シナリオ自体は悪くなかったのですが、全体の空気感として、どうにも釈然としないところが残ったのは事実。ミステリー編は、動機や状況に引っかかりというか、深みを感じられなかったのが残念でした。


あともうひとつ、恐らく一番ガッカリしてしまったのがグラフィック。別に、CGバリバリが良いとは全く思っていませんが、効果的な演出としてならともかく、一部、安っぽいだけのグラになっているところが散見され、やはり「音」と「絵」にはこだわりたいサンノベですから、残念でした。


とかまぁちょっと厳しい目ですけど、これも作品を好きが故とご容赦いただきたいところ。でまぁ、一度クリアして、サブシナリオとか別編とかに入り始めてますけど、こうして物語が複合的に見えてくると、一気に面白くなってくるのも「かまいたち」の特徴かも。


今、「読了率」は49%。すなわち全体のほぼ半分まで物語を味わったわけですが、今のところ、総合的にアー「面白い」と言えます。この、作品舞台を様々な視点で切り出して重層的な「シチュエーション・スリラー」(コメディもあるけど)として完成されていく様は、やはり楽しい。


というわけで、終わるまではやり尽くそう、というモチベーションは途切れていないので、もちっとこの物語を、この舞台を、しゃぶろうと思います。