コトノハのシズク Blog(仮)

肉の妖精のライフログ。

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ワシが今担当しているお仕事であるところの「ニコニコ超会議2」の発表会が先週ございまして、開催概要の詳細や併催企画にあわせて、協賛出展の各社と、特別協賛社が発表になりました。


任天堂ニコニコ動画を支援 来春の大型イベント 幕張メッセ「ニコニコ超会議2」の概要発表(日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK06032_W2A201C1000000/

任天堂岩田社長の登場にどよめくニコファーレ 「ニコニコ超会議2」特別協賛の狙いは(ねとらぼ)
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1212/06/news132.html


まぁ最近足繁く京都に出張に行っていたのはこんな出来事への布石だったりもしたのですが、それはさておき、その発表会で使ったトレイラーが、作っている側が言うもんじゃないですが、個人的には秀逸な出来だったと思っていまして。


ニコニコ超会議2 公式トレイラー 12/6応援スポンサー発表!


どうしてもネットには、いや、現代日本には、嫌儲の空気というか「金儲けは悪」というような風潮があって、それは転じて「金のことを言い出すのは腹黒い」とか「金のことを持ち出すな」という意見を生み出しています。


そう、核配備の検討を話題にあげただけで政治家が自粛に追い込まれるような、議論すら封じ込められるような雰囲気。


でも、社会があり、人が関わっている以上、そもそもそこに「お金」は必要なワケです。それがイヤなら、そもそも「お金」を必要としないでモノや情報が流通する社会を、イチから作り直さなければいけない。バベルの塔が崩壊し言葉の通じなくなった人間社会に於ける共通言語が「お金」であるワケで、現代社会の基盤を作ってしまっているわけです。これは、厳然たる事実として。


だからワシは、フリーライドって考え方は(ものによりますが)好きになれませんし、金儲け、まではいかなくとも、きちんとお金が世の中を回る仕組みは重要だと思っています。それこそ、文化なんてのは、世の中の共通基盤である「お金」の余剰の元に成り立っているわけですから。


特に、アーティスト、芸術家、文化人というのは、具体的な生産性が無い分、その作品や発信する情報にお金を払っているわけで、そこに我々の娯楽は存在しているワケです。


話がそれましたが。


その雰囲気の故か、「協賛」や「スポンサー」というのも忌避される空気ってのが少なからずあって、いや、肌感覚でそれは少ないのですが、その少数の声が大きい、いわゆる「ノイジーマイノリティ」が、その空気を大きめに醸成しているな、という気がしています。


でも、先の映像って、その概念を切り替えるようなメッセージ性を持っていると思うんです。ニコニコを例に取れば、「文化の担い手」は間違いなくユーザーさんですが、「文化の支援者」がいて成り立つものがある。映像内で使われる比喩は仰々しいですが、でも、現象としては同じ事で、それがかつては「パトロン」と呼ばれ、今は「スポンサー」と呼ばれている。


もちろん、企業だけで無く、プレミアム会員の方の会費も重要な「文化の支援者」ですけど、詰まるところ、きちんと「お金」が回ることで、世の中の文化は回っている。それが伝わる映像になったのが、秀逸だなと思っているところです。


ま、ワシ自身は諸々の一端を担っているに過ぎませんが、それでも、今回の発表会に向けてのこの映像の制作や、各社さんとのやりとりはとても刺激的で、面白い仕事になりました。まぁもちろん、これはゴールでは無く、スタートしてすぐの給水所くらいに来たってだけですが。



そんなことを書いている今日、ニコニコ動画は最初のサービス開始から6周年を迎えました。何度か書いてますが、6年前のこの日にワシはニコニコのことは知らず、数日後に知った時も自社のサービスとは知らず、約ひと月後に「β」版のサービスをするにあたって、広報としてプレスリリース書いて、と役員から言われて初めて「のわ、これウチが作ってたんか!」と知る始末でしたが、それでもまぁ、最初期からこのサービスに携わって来られたのは面白かった。


さらにこの日は、ワシが超会議というプロジェクトにアサインされてからちょうど1年になります。昨年のこの日、諸般の事情から急遽「他の仕事をすべて剥がして超会議をやるように」と役員に言われ、それがその四ヶ月後に、アレだけのものになるとはまるで想像していませんでした。


あくまで自分尺度ですが、それなりに激動な場所に身を置いているな、と思っておりますし、それは刺激的ですがとても大変なことでもあって。ま、少し前にtwitterでも書きましたが、↓こういうことかもしれません。


大変は、楽しい。