デザイン解体新書
過日、「デザインの解剖展」を見にミッドタウンへ。「きのこの山」など明治の食品を取り上げて、そのプロダクトデザインを解剖してましたが。
すげぇ。
一応ワシも、一時期はデザインを生業としてたり、会社勤めしてからはCMやポスターとか宣材を手がけたりしてるので、(狭義広義問わず)デザインというものが如何に考えられているものかは分かっているつもりでしたけど、ちょっとこれは、想像の範囲を超えてました。
ロゴやパッケージデザインといった分かりやすいところに、コンセプトがあり色味やバランスが考えられレイアウトし、なんてのは当たり前の話。例えば、法令で義務付けられた表記が、必要性とスペースの都合と視認性とを踏まえて如何に記載されているか。
さらに商品は解剖され、味や成分、原材料と言ったレイヤーにまで分解されていく。それらは一見デザインでは無いようだが、なるほどその根っこがあっての、さらに言うならその商品の歴史(例えばチョコレートやヨーグルトの歴史)があってのパッケージなんだ、と気づかされます。
まさに、デザインの、解体新書。
すごい雑に言いますけど、デザインには足し算のデザインと引き算のデザインがあると思っていて、この展示は両者の真髄を味わえる気がします。と同時に、デザインというものが如何に日常に入り込んでいて、我々が何気なく接しているものが考え尽くされているかを実感。デザインすげぇ。
友人で、パッケージデザインとその印刷を手掛けている人がいて、彼にその辺の突っ込んだ話を聞いたことはありませんでしたが、今度飲むことがあれば詳しく聞いてみたいところです。
土曜日に行ったせいか、入場制限はされてるし、大きくは無い会場ながら密度は高く、しっかり見ようとしたら3時間くらいは掛けたいほど。時間なくて後半駆け足だったので、もう一度行きたいくらいの展示でした。