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肉の妖精のライフログ。

アヴァンギャルド江戸〜奇想の系譜展

こないだ(3月14日)行った美術展3展の備忘録その1、東京都美術館の「奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド」。

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江戸時代にその言葉があれば“アヴァンギャルド”と呼ばれたであろう絵師とその作品の集合展。伊藤若冲歌川国芳なんかは見たことあったけど、8人もいるとそのボリュームに圧倒される。

 

各作家には、格闘家のようなキャッチコピーが付いていて(「幻想の博物誌 伊藤若冲」みたいな)、これが中々に作品を上手く表している。若冲国芳は今更感あるので、他の作家の気になった点をメモ。

 

‪“醒めたグロテスク‬”曽我蕭白の作品は、線の強弱にも特徴を感じるが、何より目がおかしい。故に解説のサイケデリックという評にも納得感。

 

“京のエンターテイナー”長沢芦雪の作品は、大胆な構図がすごく、表情の作りが特徴的。溢れる個性はエンターテイナーとの呼称に相応しい。

 

“執念のドラマ”岩佐又兵衛の作品は煌びやか。金と銀を多用し派手な色遣いで彩られた絵巻や屏風は、部屋にあったら落ち着かないだろうなぁ。

 

狩野派きっての知性派”狩野山雪の作品は、如何にもな狩野派の特色だが、幾何学的な構図と聞いて意識すると得心の作品。屏風が特に良い。

 

“奇想の起爆剤白隠慧鶴の作品は、線、筆使い、構図と、とにかくユーモラス。発想が自由なんだろうなという部分と、記号化している部分、それぞれの個性が光る。

 

“江戸琳派の奇才”鈴木其一の作品は、デザイン的というか、デザインセンスに似たものが光ってた。

 

とまぁ、素人が好き勝手に印象を書き連ねてみたけど、どれも、なんとなくちょっと軸をずらした感のある作品ばかり。掘り下げてもっと見たくなった作家もあり、大変楽しかった。

 

最後の間にあった横尾忠則のコラージュ画が、シュールレアリズムの極みのようで、これもまた奇想。

 

 

東京都美術館で併催されてた「ガラス教育機関合同作品展」も鑑賞。美大とかの学生さんの作品が展示されてて、綺麗なもの、一風変わったものと、なかなかに楽しめた。

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