ピュリスム展&林忠正展
平日美術館巡り、二軒目は国立西洋美術館へ。西洋で日本美術を商った初めての日本人で、ジャポニズムを支えたといわれる林忠正の展示を見たくて来たが、そちらは常設展の入場で見られるようようで、ピュリスムってワードが気になった企画展「ル・コルビュジエ 絵画から建築へーピュリスムの時代」から入ってみた。
ル・コルビュジエは国立西洋美術館の設計を行った人物で、それを理由にこの建物は世界遺産にも指定されている。そんな彼が建築の前に行っていたのが絵画。そして提唱していたのがピュリスム。
キュビスムはよく聞くけどピュリスムってなんやねん、と思ったら20世紀初頭、当時の最新だったキュビスムへのアンチテーゼとして掲げられた絵画手法なんだって。日用品を単純化し、調和と秩序をもった構成で幾何学的に描くというもの。
でも、キュビスムも実は秩序ある構成であることが理解され、いずれピュリスムの人たちがキュビスムに傾倒していく、というのが面白いし、物語性高い。
実際に、ピカソ始めキュビスム作品も展示されてて(やはりワシはこっちのが好き。ピュリスムは面白みを感じない)、ピュリスム作品もその後期にはキュビスム的になってるの面白かった。
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常設展で、モネの睡蓮始め所蔵品の近代西洋美術作品を見つつ、林忠正展。とはいえ彼が作品を作ったのではないので、展示は交流あった画家からの手紙や関わっていた書籍の紹介。地味ではあったけど、氏の交流の多岐と功績が窺い知れるものだった。