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肉の妖精のライフログ。

ブラタモリ「熊野の観光」私的まとめ

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※大斎原大鳥居周辺。ここだけ広い中洲。

 

NHKブラタモリ「熊野の観光」視聴。テーマは「熊野観光の“深〜い”魅力とは」だったが、テーマを見て地殻や火山活動が絡むだろうという察しは正しかった。それらが産み出した様々な観光資源の由来を辿る。

 

串本の橋杭岩は、1400万年前の火山活動でマグマが冷えて出来た流紋岩が露出して削られたもの。他にも紀伊半島には、巨岩や岩が作り出した不思議な景観が多いが、それらは同時期の火山活動が由来。そもそも、東西23km南北40kmという巨大な熊野カルデラがあった、というのは別のNスペでも見た覚え。

 

内陸に移動して、熊野本宮大社に近い川湯温泉。ここは川底から熱い温泉が湧いており、川の水で埋めて入ることが出来る。なんなら冬は巨大浴槽になるらしい(行きたい!)。

 

普通、温泉の熱源はマグマだが、熊野の火山活動ははるか昔に終わっており、ではなんで温まっているのかというと、なんとフィリピン海プレート

 

太平洋プレートは、海嶺から1億年以上掛かって日本近海に来ているのですっかり冷めているが、フィリピン海プレートは海嶺から300万年でこの辺りに到達するのでまだまだ暖かいのだとか。いやいや、それでも300万年だよ!普通は1km掘ると温度は30℃上がるが、紀伊半島は40℃も上がるらしい。

 

そんな地下からの熱や温泉の通り道は、マグマの冷えて固まった流紋岩の割れ目。とんでもないスケールで温泉が湧いていて、これホント凄いしかなり興奮する。

 

そして、やはり本宮大社に近い湯の峰温泉。その中で誰でも入れるつぼ湯は、熊野古道のすぐ横にあり古道の一部として登録された世界遺産唯一の公衆浴場。1700年前に開湯し、古くは本宮大社参拝のために身を清める湯で、しかし海底から来ているので仄かに塩気を持ち、近くには誰でも煮炊きできる湯筒があるのだとか。

 

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熊野本宮大社参道

 

最後は、熊野本宮大社。熊野詣で原点の地は、身分に関係なくお参りが出来た場所であり、その懐の深さが昔から参拝者が耐えなかった理由。今は一般立入禁止の社殿の下には籠縁(こもりえん)なる、神々の近くでお参りが出来る場所があり、頭上の熊野の神々を感じて厳粛な気持ちになったろうな、と想像出来る。

 

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※大斎原の大鳥居

 

さてその社殿に残る洪水の跡。これは明治22年の災害でかろうじて残った社殿を高台に移築したから。その、元々の社殿があったのが大斎原(おおゆのはら)。今でも日本一の高さの大鳥居があるが、山の中でここだけ拓けている中州の真ん中にあたり、この神秘的で広大な河原の誕生には、やはり地質が関係していた。

 

大斎原があるあたりは熊野川中流域だが、下流域よりも川幅が広くなっている。これは、下流域の地質が浸食されにくい流紋岩なので、川の流れが悪くなり、中流域の方が拓けたのだという。地質が生んだ神秘的な地形が、熊野が民衆に惹かれる要因だったのではないだろうか。