コトノハのシズク Blog(仮)

肉の妖精のライフログ。

やまなしのやまのなか

二つ前の日記、山梨旅記の続き。21日日曜日の出来事。長いよ。


みんなが飲んでいる間に早々にダウンしてしまったワシの目が覚めたのは午前1時。さすがにみんな、部屋に戻ったり寝てたりします。ワシが寝た後悪戯をされていたらしく、デジカメに残った証拠写真を見たりと1時間くらいウダウダしてまた寝て、起きたら4時。もっかい寝たのに起きたら5時半。おじいちゃんか、ワシは。


もうそこからは寝ないで朝の大浴場へ。こんな時間なのに妙な大混雑。一緒に行った仲間(若者)が雨雫の落ちる露天風呂でおじいちゃんに説教というか説法というかされていたので、これも温泉宿らしいな、と放置(ヒドイ)。


ところで、この頃に自分が結構二日酔いだってことに気付きます。そんなに量は飲んでないので、きっと日本酒とワインのマリアージュが離婚沙汰だったんでしょう。そういえば、せっかく持って行ってた波照間産のレア泡盛「泡波」のミニボトルを出し忘れてたわ……。


バイキングの朝食は、取りすぎたり食べ過ぎたりする人もいながらも概ね美味しくいただき、いざ宿を出発。タクシー二台に分乗して朝一から向かった先は、勝沼ぶどう卿のワイナリーの一つ「白百合醸造」(http://www.wine.or.jp/shirayuri/)。


ここは、自称某所1の百合好きのリクエスト、というか、幹事の日記に百合好きが「行きましょう!」とコメしたのが、実はそもそものこの旅の発端だったりして……。ここのウリは、ワインの瓶詰体験&オリジナルラベル作りで、半数が体験しましたが作業自体はシンプルながら、見たことのない装置やギミックを使うのでちょっとワクテカ。ワシは、みんなから寄せ書きを書いてもらったラベルを作成しました。「野菜食え」系が多かったのが気になりますが。


で、首謀者?たる百合好きは……しっかり百合イラストを持ち、加工しやすいようにワイナリーの人にプリントしてもらい、いざ、ラベル貼り。「こんなの貼る人他にいますかー?」と軽くワイナリーの人に聞いてみたら「えぇ、痛ワインですよね」とフツーに返されて吹いた。いるのか、やっぱり!


そこからは徒歩で移動して、近くにある果樹園「あすなろ園」(http://www.asunaroen.com/)へ。お腹に余裕のあるっぽい4人で、時期的にギリギリらしいサクランボ狩りにチャレンジ。といっても、本当にギリギリで、枝の上の方にちょちょい、たまにもっさり付いてましたが、ワシは脚立を移動させて、猿が……もとい友人がサクランボをはむはむ食べて、たまにおこぼれをもらう、という構図ができてました。何故だ!


あ、サクランボは美味しかったです。や、きっと摘まれて売られている方が赤みも強いし甘みもあるんだろうとは思うんですが、この「狩る・摘む」って行為が美味しさ倍増。


タクシーで山梨市駅へ移動して、中央線で甲府へ。荷物をロッカーに預けた後は、雨も降っていたしバスの時間も合わなかったので、またタクシーで武田神社へ移動(http://www.takedajinja.or.jp/)。雨そぼ降る中でしたが、珍しいしめ縄をくぐったり、お参りしたり、水琴窟を聞いたり、名水を飲んだり……そして、宝物殿で、武田の「風林火山」の旗を見たり!えらいでかかったけど、あれ、背負ったら風で倒れるだろうなぁ……きっと昔は、旗持ちがいたんだろうなぁ。。。


まだ雨はさらさら降っておりまして、当初予定の昇仙峡(http://www.shosenkyo-kankoukyokai.com/b/)をどうしようかと迷いが生じましたが、なんか面白そうな美術館もありそうだし、他に行きたい場所もないし……と、積極的だか消極的だか分からん理由で、またタクシーに乗って昇仙峡へ。そしたら、タクシーの運ちゃんが運転しながら、メーター止めて待ってますから帰りも乗っていきませんか?的勧誘。


ざっくり計算してみても、一人頭で割ればバス利用とそんなに差はないし、多少のワガママと、何より時間の自由が効きそう!ということでその誘いに乗ることに。で、早速昼飯のオススメとして案内されたのが、昇仙峡の中程、能泉エリアにあるほうとうのお店「樹光庵」(http://ameblo.jp/jukouan/)。


木でできながら新しく綺麗な店内、陽気な店主に迎えられ、オススメの「田舎ほうとう」(1200円)をメインに、ツマミに「イワナの塩焼き」(800円)「キノコ焼き」(1000円)などを所望。サービスで焼き筍や漬け物を出してもらって、えらいサービスの良い店です。これも運ちゃん効果か?で、肝心のお味の方は……おお、美味い!


ほうとうが、これまでワシが食べた中では一番美味しい品でした。固形燃料で暖めて、味噌はお好みで味を調整するのですが、ほうとうのコシがしっかりしていて、ドロッとした小麦粉っぽさは無し。薬味に柚子唐辛子を入れると風味がいや増して良い味のアクセントです。イワナやキノコも、特にキノコは風味豊かですぐになくなってしまいました。


このころには雨も止んでいて、ここからは昇仙峡沿いに徒歩で仙娥滝へ。靄がかった中の散歩でしたが、雨で水量の増えた川は猛々しく大きな岩の間を流れます。石門やらに興奮する人をなだめながら、昇り道を20分ほどで仙娥滝到着。ここも、たっぷりの水量で、いつも以上に雄々しい滝の姿でした。あ、ワシはちなみに昇仙峡は、確か三度目だった曖昧記憶。


滝上のお店を冷やかしつつソフトクリームを舐めて車道に出れば、さっきのタクシーが待機中。ここから、最後の目的地「昇仙峡影絵の森美術館」(http://www.kageenomori.jp/)へ送迎してくれました。ここは、藤城清治氏の影絵を中心に展示されているとのこと。氏の名前はぶっちゃけ知らなかったのですが、その作品群は一目見てパッと思い出せるほど有名なものでした。


とはいえ、ワシは入ってすぐに展示されていた、皇太子妃雅子さまへ献上した作品という「未来に向けての美しい橋」に一目惚れして、むしろ感動してしまい、後の作品が霞んでしまいましたが……それでも、細部に渡って様々な工夫の凝らされた影絵は見所がありました。


で、そのメイン展示を抜けたところに「企画展」があるんですが、ここが山下清、漫才師の内海桂子、「まんが日本昔ばなし」作品を演出・作画している前田康成、竹久夢二と、脈絡無いと言っても過言でないレベルで作品が混在していてカオスな空間でした。や、山下清の真作とか、前田康成のイラストタッチとか、結構良かったですが。


美術館の最後には喫茶があって、お土産を買いながらサービスの飲み物を飲んでいるウチに閉館時間になり、またぞろタクシーを使って甲府駅へ。途中の道は、ワシは何度か通ったことがあるんですが、甲府市街を見下ろすポイントは何度来ても広がりのある光景です。昔、友達が「シムシティみたい」と言っていたのを思い出します(何)。


ところで、今回タクシーを頻繁に使い、観光タクシー的な使い方をしてみましたが、これ、バスなどの公共交通が走ってないところではもちろんですが、公共交通のある場所でも、1台に4人乗れるならそんなに割高でないな、というのを実感。バス代と比べて、バカ高いワケでもないし、バスより早く、自由度も高く移動できる。そもそも集団旅をあまりしませんが、集団旅をプロデュースする時は選択肢としてありだな、と、これは旅好きのつぶやき。閑話休題。


甲府駅では、次の新宿行きの特急が混んでいるっぽいということで、数本後でゆっくり帰ろう、ということになりますが、ワシは東京で約束があったので、次の特急に乗ることに。つかまぁ、旅の後に人と会う約束入れんなって噂もありますが、そこしか時間が無かったんだから仕方ないじゃん!(逆ギレ?)列車は指定席も自由席もいっぱいで、座席にはさっさと見切りを付けてデッキに座り込んでみたので、通路に立ちっぱなしの人よりは快適に帰れたと思います。





と、いつも通りの長々とした旅記になってしまいましたが、や、独り旅スキーのワシも十二分に楽しかったです。逆に、みんなで行くから楽しめたってイベントがたくさんあって、なんだろう、大人の修学旅行に行った感じですかね。このコミュニティーの皆さんとは、たまに旅に行っていたりしますが、またの機会を作れたらいいなー、とデッキでウトウトしながら考えておりました。


修学旅行的には委員長の幹事さん、修学旅行的にはクラスメートのご一緒した皆さん、ありがとうございましたー。