コトノハのシズク Blog(仮)

肉の妖精のライフログ。

ローマの休日最終日

帰国はしましたが、もうなんか写真の整理とか全然これからなので、取りあえずリアルタイム旅記最終章だけアップ。


さて帰国日。朝はチュニジア時間で4時半に起き、二度寝して6時半。すっかり早起きが板に付いた感がありますが、よくよく見れば昨夜合ってたはずのケータイがまたもずれてて、実は7時過ぎだったりした模様です。なんだろ、結局アナログの時計が一番時間が合ってたってオチなんですけどね。。。


チュニジアでやることは帰り支度だけになりましたので、そそくさと済ませて、空港へ。いつかまたのんびり来てみたいような、でもやっぱりそれはそれで大変そうな、微妙なアフリカの洗礼を浴びたような気がして、複雑な心持ちです。


空港の開いているお店で買い物を少々。前日買いました「なつめやしの菓子」っぽいのが、その街中のお店よりも少々お安い値段で売られていたのですが、これもまた高く売りつけられたのでしょうか?(まぁ完全一致してなかったですが)。バーで、チュニジアのビール「セルティア」を飲んで、定刻30分遅れのアリタリア航空に乗って、ローマへ。


ローマで、JALに乗り換えて成田直行なワケですが、ローマ着が13時、ローマ発が20時45分ということで、このトランジットの合間を利用して、最低限のローマ観光をしようとの腹づもり。問題は、「最低限」をどこに置くか。実際、既に30分空港到着が遅れてますし。


なにはともあれ、ローマ・ファウミチーノ国際空港と、市内のローマ・テルミニ駅を結ぶ「レオナルド・エクスプレス」なる直通列車で30分、ローマ中心地に到着……したのが、列車の都合もあって実質15時近く。帰りの時間を見ると……遅くとも、テルミニ駅を18時22分のには乗りたい。3時間強か……。


旅記の最初に申し上げましたが、今回の旅の目的の一つは「物語の舞台」を散策すること。ローマであれば当然、映画「ローマの休日」だったり、小説「ダヴィンチコード」、ローマ郊外ですが映画「ロザンナのために」あたりを狙っていました。ですがまぁここは、それを忘れてヴァチカン市国に行きたい!


やはり、世界最大の信者を数える信仰の、最高峰を一度見てみたいじゃないですか。


てことで、工事中でやたらめったらテルミニ駅で歩かされましたが、地下鉄に乗ってサン・ピエトロ寺院の最寄り駅へ。歩いて近づけば、存在だけで偉容を漂わせるヴァチカンの建物群、そしてサン・ピエトロ広場への門をくぐると……おお、ここが!


晴れ渡った太陽を浴びて、門の上に飾られた彫刻が輝き、オベリスクの存在感が広い広場を圧しています。そしてサン・ピエトロ寺院が千客万来、多くの人が入場の行列に並び、賑わっています。最初、外から見学だけにしようと思っていたんですが、パッと見てたら30分くらい並べば入れそうだな……という気がしたので、ワシもその行列の一員になることに。


実際、結構な長さながらも20分程度で入れまして、まぁなんの行列かと言えばセキュリティチェックなわけですが、いざ、サン・ピエトロ寺院に入場です。


いやー、すごい。今回の旅でアチコチの教会に入り、ドゥオモを巡り、それぞれすごいものを見てきましたが、さすが総本山とでも言うべきでしょうか。


信仰的にどうすごいかは、ワシはキリスト教徒ではないので分かりかねますが、パッと見の圧してくる感じというか、あるいは包み込む感じというか、感じ入るものがやはり大きい。そして恐らく、芸術的価値で言ってもすごいものが揃っているのでしょう、見ているだけで吸い付けられます。


なんだろう、雰囲気がすごい、とまぁ全く伝わらない書き方で恐縮ですが、そんな感じなんです。


で、あわせて、教皇のお墓があるという場所にも入れましたので行ってみました。もちろん、厳粛な場所なんですが、観光客も多くて妙に明るい感もあります。ところが、最近(5年前)に亡くなったヨハネ・パウロ二世の墓の前で、多くの人が跪いて祈りを捧げていました。見ているだけでグッとくる光景。


クーポラの屋上にも昇れると言うことで、もうここで他のローマ散策は諦めて、徹底的にヴァチカンを見ることにします。といっても、ヴァチカン美術館には行かないのですが。エレベータで途中まで上がって残り半分は階段。またも昇って降りるの巻ですが、天辺まで昇って……おお!


ローマ市街が一望です。そして驚いたことに……ってのも変ですが、ワシが6年前にmixi日記でネタに書いた時に使ったどこぞの写真の風景が、目の前に広がったのです!いやまぁ、ある意味当たり前なんですが、この光景を見てその日記を思い出したことに、自分で妙な嬉しさを感じてしまいました。


【当時の日記】価値観の違い(2004年8月18日付)
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1045104&owner_id=65677
mixi登録から6日目ですよ、これがまた。類似の風景が、今日の一枚。


短いながらもひととおりの堪能をして、気付けばもう17時。もうちょい、周りの施設を見ていきたいとの欲望も渦巻いてきましたので、サン・ピエトロ寺院から一直線上、数百メートルのところにあるサンタンジェロ城まで散歩、確かこの名前、ダヴィンチコードで見たことある(何)。さらにテヴィレ川を渡り、修復中なのか囲いに覆われたアウグストゥス帝廟を横目に、スペイン広場へ。


スペイン広場。そう、映画「ローマの休日」で、アン王女がジェラートを食べるシーンで有名ですね。毎日人出が引きも切らない人気スポットに、今日は人っ子ひとり、は言い過ぎにしてもほとんどおりません。……いや、正確には、広場の周辺を囲む建物にみんな寄り添っている、というか。


えぇ、ワシがスペイン広場に着く直前から通り雨らしきものがポツポツと降り始め、到着の頃には大粒の雨が振り付けました。傘を持っている人も屋根の下に入り、どこから湧いてきたか傘を売るアレな方々もおり、ワシも数時間だからと傘を持ってこなかったのででも買うのも悔しくてずぶ濡れになって、スペイン広場を観賞。


ロマンチシズムの欠片も無いままでしたが、まぁ一応これでも「見た」という事実は出来ましたので、そそくさと雨に濡れながら近くの地下鉄駅に避難、そのままローマ・テルミニ駅に向かいまして、空港行きのレオナルド・エクスプレスに乗車しました。いやしかしすっかり濡れ鼠。


濡れ鼠のまま空港行きに乗車しましたが、やはり通り雨だったのでしょう、次第に晴れ間が出てきまして、雲の間から太陽の光が差し込む、いわゆる「天使の梯子」が見えました。世界最大の聖地の一つでそれが見えたってのも、偶然にしろなんとも感じ入るものがあるもので。


空港に戻ってさくっとチェックイン。はしたのですが、セキュリティチェックと出国審査が、とんでもない長蛇の列。19時頃には並び始めたのに、両方終わった頃にはもう20時近く。足りてない土産があればここで買おうとの目論見もあったのですが、もうなんかそれを整理する余裕も無く、残ったユーロを使い切るだけの買い物をして、飛行機へ。


帰りのJALは、もちろんエコノミークラス。こう、別に行きがマイルアップグレードでビジネスに乗れたから言うワケじゃないんですけど、ボーイング747-400ってやっぱり狭いですね……最近海外出張に行くときとか、ボーイング777-300って機材で行くことが多く、こいつはエコノミーのワリに快適なんですよ。まぁ747は多客時代に「どれだけ多く人を詰め込めるか」で作られた機材だから仕方ないんですけどね……。


JALのサービスオペレーションの低下も感じつつ、おおむね行程の3分の2は寝ながら、飛行機は定刻よりも50分くらい早く成田着。チュニスで預けた荷物も無事到着しておりました(土地柄とトランジットが長かったのでちょっと不安だった)。


成田に着いた後はお約束、トイレに行ったり、回転寿司に行ったりして、日本のプロダクトや味を確認する作業をこなして(何)、無事に帰宅いたしました。写真を吸い出そうとしたら、10日間で2500枚、あと会社のメールも2000通くらいあって、取りあえず今は途方に暮れているところです……。





さて、今回の旅のまとめは、たぶんまた別途書くような気がしないでもないですが、というか、書ききれなかったこぼれ話やまとめておきたい情報とかもあるので、ワシの想定ではもう何回かこのイタリア・チュニジア旅ネタを書く予定で未定ですが、まぁ取りあえずリアルタイム更新としてはここで終了。


そんなはずじゃなかったのに毎日三千〜五千字の長文になり、且つ推敲もせずにあげていたので、まぁそもそもご高覧いただいた方も少ないとは思いますが、大変失礼しました。といっても、今から推敲して上げ直す気はないので、これについてはこれでご勘弁いただくということで。


お読みくださった皆さん、ありがとうございました!そして、今回も、いろいろあったけど良い旅でしたので、ワシ乙!ってことで。さーて、今度はどこに行きましょうかねぇ。