コトノハのシズク Blog(仮)

肉の妖精のライフログ。

ひとまわり、12年。

2002年2月1日、ワシは今の勤務先にデスクを持ち、初めての出社をしました。


それまで、フリーでデザインやイベントの仕事をしていたワシにとって、初めてのサラリーマン生活です。就職もせずに、学生時代に培ったコネと技術でやっていた仕事も、二年ほどで飯が食えなくなり、そんな折に知人が紹介してくれて、ちゃんと面接はして合格した会社は、ケータイの着メロで一世を風靡し始めるちょっと前、まだ社員が100人もいないころでした。


それから12年が経ってしまったようです。


12年!


干支はひとまわりするは、ピカピカのランドセルを背負ったピカピカの一年生は、ヨレヨレの高校卒業を迎える、それくらいの年月です。


うん、この12年は本当にいろんな経験をしました。10最前後の10年ちょっとと30歳前後の10年ちょっとでは、通常では密度が違いそうなものですが、ワシの感覚では同じくらい、濃い密度の年月を過ごし、経験をしてきました。


広報・宣伝として隆盛していくサービスを扱い、日本でもトップクラスのタレントさんのテレビCMを作り、誰も想像していなかったサービスも担当しました。そんな誰も想像していなかったサービスのひとつで、急遽広報から生放送のプロデューサーに異動を命じられ、またもサービスの隆盛の中で過ごしました。


さらには、これも急遽だったのですが、超会議という名を持つこれまた前代未聞のイベントの現場担当者を拝命し、どう考えても自分の分を越えたイベントをなんとか造り上げ、そして今また仕事が変わり、自分の大好きな「小説」というコンテンツを、自社のサービスの中でどう盛り上げていくか、プロデューサー兼ディレクター、的なことをしています。


うん、節操ねぇな。


実際、ワシの知る限り、ワシの勤務先でここまでいろんな業務を渡り歩いた人は、そんなに多くないはず。たいていは、「エンジニア」「企画」「営業」「プロモーション」という枠内で動きますからね。エンジニアだけはやったことがなく、出来る気もしませんが、それ以外はなんか渡り歩いてしまいました。


器用貧乏、ここに極まれり。


まぁでもね。一応これは、脂肪過多な胸を張って言いたいところなんですけどね。いろいろ、しんどいことや納得いかないこと(まぁあって当たり前)、何度も心折れそうになったことがあった、むしろ折れたこともあったってことは前提でね。


ものすごい楽しい仕事をしてきたし、楽しい結果を出してきている、と思ってるんです。


そう思えることは、宮仕えの身としては贅沢なのかもしれません。でも、仕事とプライベートを分けて考えられない、すべてひっくるめて「人生」だと思っているワシにとって、他者の評価はともかく、自分でそう評価していることは存外、自分の気持ち的に大事なことでして。


「就職」って、職に就く、ってことであって、会社に就く、いわば「就社」(造語)とは違うと思っていて。ただワシは結果、いる会社で楽しい職をやれていることは自覚していて。その、職が楽しく、会社にとっても価値がある限り、ワシはそれを続けたいな、とは思っております。





まる12年前の、初めてデスクについた日のことは今でも覚えています。その翌日に開いていただいた歓迎会のことも。その時からこっち、いろんな人に世話になりっぱなしの12年間でした。この場を借りて深謝。そして、まだワシのやっていること、そうでなくてもワシの生活にお付き合いいただける方は、どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。


12年分の感謝をここにしたためて。