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肉の妖精のライフログ。

ブラタモリ「阿寒・摩周」私的まとめ

NHKブラタモリ「阿寒・摩周」視聴。テーマは「“色”とりどりな宝の秘密とは」。先に書くがこの色とりどりとは「摩周ブルー」「黄色い硫黄(硫黄山)」「純白のエゾイソツツジ(硫黄山近辺)」「緑のマリモ(阿寒湖)」そして「黒い滝」であった。さて、それぞれどのように成立したのだろうか。


まずは摩周ブルー。摩周湖のある摩周カルデラは7000年前の噴火で出来たが、透明度の高さが日本で一番の湖で、それ故に空の青さが美しく映えている。ではその透明度は何故成立したかというと、摩周湖流入する川がないため、水に栄養分が含まれず、生き物が住めないからだとか。

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摩周湖(撮影筆者)


続いて黄色い硫黄。アイヌ語アトサヌプリと呼ばれる弟子屈町の硫黄山は、活火山であり名前の通り硫黄が産出されている。その産出量はかつては北海道一で、この山から釧路港へ硫黄を運び出すために造られていたのが、今の釧網本線の元。その名残(鉄道跡)は「青葉トンネル」として残っている。

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※硫黄山(撮影筆者)


また、硫黄山の麓には3つ目の色、純白のエゾイソツツジが群生しているが、これ、本来は高山植物。それが標高150mのところにあるのは、硫黄の噴出による硫化水素の影響で低木が育たず、また噴火前に火山の高い標高に映えていたものが噴火で低い土地に来たのでは、など諸説あるらしい。


そして阿寒湖の緑のマリモ。巨大な天然マリモは阿寒湖の中でも2つの湾でしか育たず、その狭い範囲に数は6億。激しい火山活動でカルデラ湖とは思えぬ複雑な地形が造られ、それで発生した湾と浅瀬に風が吹きつけ適度な波が立ち、動かないけど回転し大きくなるマリモが産まれたのだとか。偶然の自然の神秘!


最後の色、黒い滝の場所は雌阿寒岳の麓、オンネトー湯の滝。火山の末端岸にあたり、流れる湯の下には黒い藻。これ、温泉と藻が産み出した二酸化マンガンの影響で、陸上にてこの規模で二酸化マンガンが露出しているのは世界でここだけなのだとか(通常は深海)。地球上で唯一の宝、の言も頷ける。