極音・銀河鉄道の夜
映画「銀河鉄道の夜」極音上映にて鑑賞。杉井ギサブロー監督の、キャラクターが猫中心のアニメ。
やー、関係者全員頭おかしいな!(誉めてる)
改めて見ると、銀河鉄道の夜の原作も相当へんてこな話だし(誉めてる)、これを猫キャラで描いた漫画も変だし(誉めてる)、それをこの暗いタッチで描いた監督もおかしい(誉めてる)。
今回立川までこれを観に行ったのは、極音上映だったから。本作、音楽は細野晴臣氏で、YMOを子守唄に育ったワシにはそれだけでネ申作品だけど、なのにこれまで屋外やらホール的な所やらでしか観たことがなく、まともな、それもシネマシティのキチガ……こだわり抜いた音響で聴けるってことで。
まずその音楽。シンセサイザーの興隆期でもある故か、テクノとはもちろん全然違うけど、打ち込み系の音がベースで、でもそこに暖かみとか悲哀的な感情を乗せているから、たぶん当時としては斬新だったろうし、今聴いても魅力的。別に探す必要はないけど、近しいのはゲーム音楽。
物語は……まぁ暗いし、それを猫で表現されるとあれこれシュール。色遣いや動きなどに、勝手にあれこれ思考を巡らせてしまうのは、製作者の思う壺なのかもしれない。様々な表現の「銀河鉄道の夜」を観てきたけど、やはり特異な作品だと思う。
フィルムはさすがにかなり傷ついていたけど、それがまた味に感じる。
しかし賢治の「銀河鉄道」という発明は本当にすごいな。作品そのものもさることながら、後世にこれだけの創作の種を巻いていった功績は本当に大きい。
余談。シネマシティにてこの4作品が一枚のボードに貼られてるのすごい怖さあるけど、なんだかんだ銀河鉄道の夜もちょっとホラー感あるよね。