コトノハのシズク Blog(仮)

肉の妖精のライフログ。

新ジャンル:雅楽ジャズ

すみません、タイトルは思い付きだけです。


というわけで昨日の日記にも書きましたが、昨日は昼夜と音楽観賞な一日でした。相変わらず、需要は無視しての備忘録。


【雅楽】
昼は、国立劇場で開かれた、宮内庁式部職楽部による雅楽……というか舞楽、演目『振鉾』『青海波』。天皇陛下御即位20年記念でもあるそうです。『青海波』の舞楽は実に、宮内庁としても120年ぶりに行った演目だとか。以前に行ったのは宮中で明治19年と言うから驚きです。


それだけの長きに渡り絶えていたのはいろんな理由があるらしいのですが、一番はこれがかなり大掛かりな演目で、実に40人の奏者、舞人が必要らしいのですが、諸々の宮内庁改革などで楽部の人間が少なくなったのが一番大きい理由だとか。昨日も、30人強で一部兼務しての公演でした。


ゆったりとした演奏、舞に、眠くならなかったと言ったら嘘になりますが、滅多に見られないという先入観も相まって、かなり集中して、楽しく見られました。「あー、雅ってのはこういうことか」と、やはり知らない世界ですから、一度本物を、しかも一番を見るってのは、ワシの人生の経験値に大きな意味合いを持ちます。


や、昨日の日記で「ワシのような一般人は一生に一度聞けるか否か」と書いたのはけして誇張でもなく、彼らが公式に外で演奏するのは年に一度の定期公演(昨日のもそうです)くらいで、それもプラチナチケットで滅多に入手できないとか。誘ってくれた友人に感謝。


しかし、ふと思ったのは、東儀秀樹って人の活動には意味があるな、ということ。若い人たちがいきなり「雅楽」って世界を知るのは、特に現代社会では難しいのかな、と考えると、東儀秀樹はそれをエンターテイメントとして昇華することで若い人たちにも親しみやすくし、まずもって「雅楽」というものを認知させていると思うのです。(まぁ、小学校で西洋楽器同様に親しませれば早い気もしますが)


で、「雅楽」を認識した人たちが、30代40代になってふと「あ、伝統的な雅楽も聴いてみようかな」と思うことで、伝統的なものをも継承させる。歌舞伎界における「スーパー歌舞伎」みたいな役割を、彼は担っているのではないかな、と思うわけです。ちなみに昨日のパンフレットにも、東儀家の家系であろう同じ名字の人たちがたくさんいました。


【ジャズ】
さて、夜はスイートベイジル(STB139:http://stb139.co.jp/)でのジャズライブ。と言ってもワシの日記ではお馴染み、塩谷哲トリオ(塩谷哲(pf)、山木秀夫(dr)、井上陽介(b):http://www.earth-beat.net/)です。


半蔵門から六本木に移動し、腹も減ったがSTB139の中で食うと高そうなので、ふらふら歩いて入ったお店は「SHUN ROLLS」(http://www.shun-rolls.com/)。いわゆるロール寿司のお店なようです。牛たたき&チーズ、イベリコ豚のロール寿司や串揚げをツマミにビールなどをいただき腹ごしらえ。六本木にしてはそんなに高くもないし、気軽に食べられるスタンドバーと言ったところ。


でも食い足りなかったか、あるいは味が欲しかっただけですが、天下一品で軽くラーメンを頂戴して、ワリと開宴間近にSTB139に入場。「まもなく発売の(塩谷哲)ソロアルバムを記念してのトリオライブです」という本末転倒なトークに笑いながら、後はお酒を傾けながら音楽に聴き惚れます。STB139は、青山ブルーノートよりも箱が狭いので、後ろの席でも演者との距離が近く感じますな。


てことで、当然彼らのオリジナルを中心に演奏されるのですが、誰もが知っている曲のカバーもやっていたのでそれを書くと、この日気に入ったのはSTINGの名曲「ENGRISHMAN IN NEWYORK」。そのジャズ(ピアノ、ウッドベース、ドラムス)アレンジですが、元々シックな曲が、よりアダルトになっていて聞き惚れてしまいました。





昼夜と、全く違うジャンルの音楽ではありましたが、どちらも一流を感じさせる素晴らしい演奏で、音楽栄養分をたっぷり吸収してきた一日でありました。


写真は、
1枚目:国立劇場前から都内ターミナル直通バス。
「劇05」なんていう種別表示が興味を惹いたので……(マニアック)。
2枚目:SHUN ROLLSのロール寿司。ブレてる……。
3枚目:STB139で飲んだ青リンゴのビール「NEWTON」