コトノハのシズク Blog(仮)

肉の妖精のライフログ。

瓢箪から祭

ゼミラリーの続きと思いきや、書き終えてないのでシレッと別の話題。


後輩さんのtweetで「湯湧温泉」って単語に反応して、「お、そこワシ、二年くらい前に立ち寄ったよ」くらいに読んでみたら、どうやら大変なことになっていたみたいで。


旅:11/10/10富山〜金沢〜湯涌ぼんぼり祭り
http://t.co/4XNGLZwV


ほー。「花さくいろは」なるアニメの作品世界の参考として描かれた湯涌温泉がまずあり、そのアニメ作品の中で行われていた「ぼんぼり祭り」なる神事があり、それを湯湧温泉が実際にやってみた、ってことですか。これは面白い。

ちょいと大袈裟に言うならば、これぞまさに「拡張現実の現実化」。「らき☆すた」ブームによる鷺宮神社の事例も今は昔、物語と現実の境界線は、思っていたよりもあやふやになりつつあるようです。


いや、ある意味では、そこの線引きがあるからこそ、今回「神事」として成立し得たのかもしれませんが。


個人的には……湯涌温泉は、2年前に、ふと思い立った金沢ほぼ日帰り旅で、バスで本来行こうと思っていた温泉を寝過ごしたら着いた温泉。単なる偶然の重なり合いで訪れたところだけど、1時間程度の滞在で、温泉も良かったし寂れてたけど街並みも良かったのです。また、きちんと行ってみたいな、とはその時から思っていたのですが。


その時の日記→ http://t.co/PbCfmw4l


行った時の見覚えある光景が、後輩の記事の写真から何箇所も見えて、懐かしさとともにこそばゆさも感じます。


やー、やっぱり考えるほど、なんか成立したのが不思議なイベントですけど、その最たるは、これがきちんと「神事」としてアプローチされているっていう点。これは後輩が、記事の中で良いことを書いてますのでちょっとアレンジして引用させていただくと、


古来より伝統的に続いている全国の祭りにも、必ず一回目が存在します。10年、100年先に「湯湧ぼんぼり祭り」が地域に根差す伝統行事として育つことを祈りつつ。


そう、こういう祭の成り立ちもありじゃ無いのかな、と一応神主(心得見習)としては思うのです。


物語発の、新たな物語(行事)。


瓢箪から独楽、じゃないですけど、案外伝統行事だの伝統芸能だのなんて、その発生は些細なことだと思うんですよね。そこに「歴史」だの「文化」だのといった重しが乗っかることで、一見、厳かになる。


それはそれで良いことでもあるんですけど、もっと肩肘張らずに、「楽しむ」ことが根っこにあったはずの時代を思い、それに浸るというのも、世の中の楽しみかただろうなと思うのです。