コトノハのシズク Blog(仮)

肉の妖精のライフログ。

Sing Like Talking 30th Anniversary

大好きなSing Like Talkingというアーティストがいるのだけど、彼らがなんとデビュー30周年ということで、昨夜、大宮ソニックシティでのコンサートに参戦。20年ほど前に、デートで一緒にSLTのライブに行った人を誘うというプレイ込みで行ってみた(今でも友人)。

 

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誰?という方も多いと思うけど、一般的に有名なのは1987年ころのコカコーラのCM「I feel coke」を歌っていたのがボーカルの佐藤竹善さん。あと、かなり昔の「世界ふしぎ発見」のEDテーマに使われてたり……と言ってもやはり狭いし若い方には伝わらないけど、トモサク的には三大好きなアーティストの一角。


そんなライブはとにかく感動、感無量。30年に渡る名曲人気曲を何曲も、トークも含めて3時間40分の長丁場。一瞬たりとも飽きずに音楽の波に酔いしれた時間だった。


よく、10代の頃聞いていた音楽は一生残る、なんていうけど、まさに中学時代に聞き始めてハマった身にはドストライクなわけで。彼らの歌詞は、ワシにはとても「文学的」に思えて、それが子供の頃から小説が好きだった自分がハマったきっかけかもしれない。とにかく言葉遣いが絶妙で、そこにAORと呼ばれるジャンルの洋学的なメロディが乗っかり、とにかく格好良かった!でも(当時はまだ行っていた)カラオケでは、友人は誰も知らないという哀しみ。


客層は、ちらほら同世代や年下も見えるけど、やはり50代が中心。まぁアーティストがアラカン(55歳)だしね。しかし、サポートメンバーも含めてベテラン揃いなので、とにかく音のクオリティが高い。そしてやはり竹善さんの歌声が上手すぎる。通路側席の自分の横を通った時とか鳥肌が実った。


よく言われることだけれども。音楽には、その曲をよく聞いていた当時の記憶が紐付くもので。自分にとって思春期と言える時期を一緒に過ごしたSLTの楽曲は、ライブで聞きながらどんどん当時のことも思い出してきて。ある曲ではいつの間にか涙がふたしずくくらい零れていたりして。久々に、音楽で幸福に浸った時間だった。

ギターふぐ

東京タワー水族館が昨日で閉館したらしくて。

https://twitter.com/tta_info/status/1046202097471959040


ワシも数えるほどしか行ったことないんだけど、忘れられないエピソードがひとつ。


小学生の頃、土曜日深夜にやっていた「さだまさしのセイヤング」なるラジオが好きだったのだけど、リスナーからの葉書で話題になったのが「ギターふぐ」。


フグの剥製がギターを持っている!ということで大盛り上がりだったんだけど、何しろラジオだから実物が見えない。30年以上前のことだからネットもない。


そして、それが東京タワー水族館の土産物屋で売っていると言っていたので、そのためにわざわざ!小学生が船橋の奥地から東京タワーまで行ったのよね。


水族館も見た後、土産物屋で見つけた「ギターふぐ」は確か600円。小学生には高価な買い物だったけど、ラジオで聞いたものの実物に会えた喜びで買って帰って。もしかしたらまだ実家にあるかもしれない。


そんな子供なりの冒険をした思い出の場所。


なおギターふぐ、かなり昔に製造中止になっているらしくあまりネットにも情報がないけど、ものはこちら↓。

http://phantomfherlock.blog86.fc2.com/blog-entry-938.html

肉宴

大阪の料理教室「FOOVER」さんが東京上陸をされるということで、そのプレイベントがありまして、お友達に呼んでいただいて合流。

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したところ、高級輸入食材を扱うアルカンさんが世界各地で選んで仕入れてきた食材を、元ミクニのシェフが調理して振る舞う。何そのネ申イベント。

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他のメンバーをほとんど知らずに行ったのに、いざ着いてみたら顔見知りやお名前はかねがねの美味いものスキーな皆さまが集っていて、あれ、ワシ場違いにも程があるよね!?


さておきせっかくお招きいただいたので楽しむよ!とまずはシャルキュトリーで、生ハムとサラミとテリーヌを。っていきなり美味っ!特にハモンイベリコペジョータとか、脂が舌の温度でとろける!牛鹿豚の熟成サラミ食べ比べも個性出て楽しい。

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メインに移り、タンドリアード社の仔牛とモリーユ茸クリームソースは、いきなりの絶品。仔牛専門メーカーの柔らかいお肉に、中から旨味汁の溢れ出るモリーユ茸。これを口に入れて鼻に抜けるモリーユの香りの良さよ!これ好きだわー。

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ルージェ社の、フォアグラ用の鴨“マグレ・カナール”のしゃぶしゃぶは、しゃぶしゃぶというよりはっきりと肉料理。想像してのとは違ってみっちりと肉が詰まり、和風で食べているからか脂まで含めてサッパリした後味。もちろん美味い!

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エレゾ社の北海道産短角牛に生山わさびを乗せた皿は、ストレートに赤身の旨味が迫ってくる一品。柔らかいのに噛みごたえがあり、噛むほどに味が深まる!山わさびは、強すぎない主張で味を〆てきて軽めの良いアクセント。これは、脂身が苦手な方には超プッシュしたい。

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肉の味を残しました、というグレフィル・アヴェロン社の骨付き仔羊ハーブロースト。なるほど確かに肉の味!羊のクセを残しつつ、じっくり焼いたのか柔らかい歯応えで、羊の臭みが苦手な人にはちょい厳しいかもだが、あれも含めて好きな身にはかなりの逸品。

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ラストに再びルージェ社の、今度はフォアグラ山椒丼。これはたまらん!鰻のタレを掛けていて、それが強いのかと思いきや、きっちりフォアグラの旨味が染み出していて、それらをまとめる山椒の力。とろける舌触りとタレの甘みで、この美味さ、絶品。

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飲んでも、ロゼのスパークリング、爽やかな白にスパイシーな赤、ノンアルもアランミリアの赤白を、惜しげも無く注いでいただき大満足のレッスンでございました!美味しく楽しく満足満腹。

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総じて。家で作れるようにという輸入食材たちなんだろうけど、こうしてきっちり作っていただくと、逆に「自分でやれるの?」と不安になるのも事実。フォアグラ丼はその場で作り方を教えてくれて、これなら出来るかも!と思えたので、そういうレシピ付きなら最強では。

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グルメスタジオFOOVER

https://foover.jp/

アルカン

https://www.arcane.co.jp/

#グルメスタジオフーバー #foover

 

知の系譜

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[世界を変えた書物]展にやってきた。上野の森美術館。入館可能時間ギリギリになってしまい、駆け足で見ようかな、と思ったのだけど。

 

バカバカバカ!トモサクのバカ!

 

と自分を詰りたいくらい時間足りねぇ。なんだよ少なく見積もっても2時間はいるじゃないかこの展示!

 

ファサードの書物的造作から、図書館ふうの内装と、まずは空間演出がキュンと来る。そして本は本であるだけで美しい、とつい言ってしまいたくなる展示の数々が素晴らしい。その展示は、科学技術系の稀覯本が中心。

 

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いきなりアインシュタインの直筆研究ノートとか最高だけど、ニュートン「プリンキピア」の初版、コペルニクスが地動説を唱えた本の初版、ガリレオ、マクスウェル、ユークリッド、etc etc。意外な本もあって、かの文豪ゲーテが色彩の本を書いてるとかも面白かった。

 

ワシは趣味で自然科学を少しかじった程度だけど、知っている科学者、聞き覚えのある法則を記した本が、ここに揃ってるのに感激。さらに、一部書物は同じ製本をした稀覯本のレプリカも置いてあって、めくるだけでなんか頭良くなった気がする!(頭悪い発言)

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そしてこれらを見ていて思うのは、本は知の連鎖を産み出す媒介だったんだな、と言うこと。特にグーテンベルク活版印刷以降、遠くの地で誰かが研究した内容が書物で届き、それを元に新たな研究や反証がされ、科学も哲学も技術も文明も発展してきた。その重要な系譜がここにある、人類の叡智を感じる空間。

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これがまさかの無料ですよ。そしてまさかのあと3日で終了ですよ。ワシは行く時間が取れずに再訪が叶わないけど、週末時間のあるこの手のものが好きな人に全力でオススメしたい。

ケン・ヒル版オペラ座の怪人

ミュージカル「オペラ座の怪人(ケン・ヒル版)」を鑑賞。


オペラ座の怪人といえば、いまやアンドリュー・ロイド=ウェバー版のミュージカルが水準器と言っても良いほどだが、その初演の10年前、1976年に初上演されたのがこのケン・ヒル版。オペラ座の怪人という作品(原作はガストン・ルルーの1909年の小説)において初のミュージカルで、ロイド=ウェバーも見に行っていてインスピレーションを得ていたのだとか。


本来は作品単体で感想を記すべきなんだけど、本作はどうしてもロイド=ウェバー版(LW版)と比べての見方になってしまうので、もう割り切って比較で記すこととす。あと、ネタバレではないけど感じた雰囲気を書いているので、これから見る方で虚心に見たい方は踵をお返しいただきますよう。

 

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こんなコミカルなオペラ座の怪人あるんだ!というのがファースト・インプレッション。LW版がホラーミステリー感を出しつつ基本的にはラストまでシリアスで押し通すのに比べると、随所に笑いを入れ込んできていて、ワシの考える一般的な劇場演劇に近い。その意味で見慣れた構成ではある。


怪人は、より「男」としての欲望というか恋情にまみれている感じがある。LW版が少し神秘的に描かれているのに比べると、俗物的。


そして音楽は……良かった!掴みのある入りのあるもの、全体を包み込む音色、各シーンに合ったすてきな楽曲の数々だし、LWが影響を受けていると思えば、LW版のあの曲はこの辺の影響を受けているのかなー、なんて妄想もできる。


その上でというか、それ故にというか。


LW版の音楽の素晴らしさが際立って感じた。良いミュージカルは名曲の連続とはいつも思うが、やはりLW版がこれだけ支持され30年以上の長きに渡って愛されている、その最大の力はあの音楽群のおかげではないかな、そんな思いを確信した。


総じて。充分に面白いのだけど、同じ原作という観点で見ると、後続のLW版(の特に音楽)が優れ過ぎていて、なかなか難しいな、と。でもきっと、こっちの雰囲気が好きな人もいると思うので、その辺は嗜好だなぁ、と。


帰ってきて、LW版25周年の時にロンドンのロイヤルアルバートホールで上演された際のBlu-rayを見ながら、そんな思いを感じておりました。

 

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縄文の美

ちょっと日が経ったけど、東京国立博物館で開催中の「縄文展」​雑感。今週末で終わりだけどね!


こんなにも緻密で、美しかったのか……!


というのが、最初の、そして全体的な感想。日本の北海道から九州・沖縄まで分布した「縄文時代」は世界的にも珍しい文化らしく、それも同時代の他の文明の土器(彩文土器、磨研土器とかあるらしいメモ)と比べて置かれるとなるほど納得感。どっちがレベルが高いとかじゃなくて、圧倒的に個性的だな、と思う。

 

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でもホント、なんでここまで装飾したのだろう。造形はもちろん、縄文を付け、あるいは無文部をつくることでコントラストを表現して、ここまでいくと日用品なのか芸術なのか分からない気持ちになる。でもきっと、日常の中に、芸術の根源でもある「祈り」を込めたんだろうな、というのは解説などを見ても思う。


そして、縄文時代の国宝6点が集合しているが、これは土器、土偶ともにさすがの存在感。生命誕生への畏敬や自然への祈りがそのままぶつけられたかのような力強さで、こういうのに疎いワシでも圧倒された。まぁ、国宝もの以外でも結構圧倒されたのはあるんだけど。


で、土器はもちろんなのだが、また装身具が美しい。貝や骨、土を造作し、ある時代からは漆を塗り、ぶっちゃけ装身具の基本系ってこの時代から1万年に渡って変わってないよね、と思うほど作り込まれている.


なお、1階でやっていた「日本の考古」展も見て思ったが、農耕文化、すなわち弥生時代になると土器も実用性や量産性が重視されているようで、やはり生活に根ざしているんだなー。


これが日本全土に広がっているってのも面白い。模倣したのか、伝承したのかは分からないけど、ある種アバンギャルドとも言えるデザインが次々に発生し伝播しているってのはすごいし、それが約1万年に渡って繋がっているのもすごい。縄文人の「想い」と、雄大な時間の流れを感じる展示だった。

 

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トモサク・ハイウェイ

ペンギン・ハイウェイ」の舞台をネット情報も元にプロッティングしてはみたんだけど、言うても著者・森見登美彦氏が生まれ育った町(生駒市)とその周辺で、そしてなんとなく、聖地巡礼をしに行く感じは湧いてこなくて。

 

むしろこの作品に触れると、自分が子供のころを過ごした街に行きたくなる。もしかしたら、そこにはお姉さんがいて、近くの森にはペンギンがいるかもしれない。

 

……なんてことを思ったので、小学校3年まで過ごした土地の地図を切り出してみた。

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鎌ケ谷市との市境まで数10メートルの船橋市に産まれ(赤丸)、開校初年度の咲が丘小学校というところに通っていたワシの日常の行動範囲は、オレンジの枠の中で9割が完結していた。

 

そして、今はすっかり宅地になっている市境の鎌ケ谷市側は、ワシが幼稚園の頃までは鬱蒼とした森(緑塗り部分。もちろんもっと広かっただろうけど当時の大きさは分からない)で、端っこには公園もあって、その奥に続く木々は永遠に続いていく闇に思えたものだ。

 

たぶん小学校に上がるかくらいのころ、森が切り開かれ、道路が出来た。

 

小一か小二のころ、その新しくできた道(赤い線。まだ住宅は建っていない)を辿って、行き当たった大通りまで歩いてみたことがある。距離にしたらたかが1km、でも普段の生活圏からは外れた、出来たばかりで通ったことのないぴかぴかの道を行くことは、子供にはとんでもない冒険だった。

 

そして辿り着いた大通り(木下街道)は車通りが多くて、怖くて帰ってきてしまったんだけど、その角っこにあった何かの店(紫丸)に、招き猫が何体かいたことだけが、強烈に記憶に刷り込まれている。

 

全然こじつけだし意味も違うけど、あの新しい一本の道は、ワシにとっては一筋の冒険で、ペンギンハイウェイならぬトモサクハイウェイだったんだなー、なんて戯れ言を、原作を再読し映画を見た機会に思い返してみた。