コトノハのシズク Blog(仮)

肉の妖精のライフログ。

都電ビール号

土曜日。友人に誘われて「都電 納涼 麦酒号」なるものに乗ってまいりました。
http://www.kotsu.metro.tokyo.jp/newsevent/news/toden/2010/tdn_p_201007291_h.html


こちら、都電荒川線の一両を貸切車両にして、ゴトゴト走りながら中でビールは飲み放題、というイベント。何年か前からやっていて、ずっと興味は持っていたんですが、申し込みをするほどのモチベーションは持てず、でも気になる、という微妙な距離感。そんな折、友人が応募して当選した!ということで、すかさず手を挙げて参加することに。


しかし応募もおかしくて、なんでもこのご時世に、葉書でのみ申し込み受付だそうです。何か募集する!というと、ネット前提でセキュリティだのなんだの考えている自分が、ちょっと滑稽に見える瞬間。ともあれ、当選人数は5人ということで、勤務先と元勤務先のメンバーで集結。


集合場所は、都電荒川線荒川車庫前駅。車庫から乗り込むということで、むしろその車庫に目がいくのが鉄の困ったところ。この時と、三ノ輪まで往復してきたトイレ休憩で荒川車庫に入りましたが、職員さんにいろいろ質問攻めして鉄度も満足。例えば、狭い荒川車庫、駐機線の移動は鉄道を乗せて横滑りするギミックでやるらしく、実際に見ることもできました。


さて、麦酒号に乗り込みますが、ここでビックリ。一回に全部で20人が乗って、この回は2名欠席だったのですが、それはさておき同じ回に、勤務先の後輩が3名いたのです!すなわち、18人中8人が勤務先(元含む)という事態。偶然とはいえ、なんでも一番倍率の高い回でもあったらしいので、これは偶然にも程がある。


で、車両は「7000系(旧塗装車)」と言われるもので、くすんだ黄色地にブルーのラインが入っています。ワシが都電に乗り始めた頃は、今一番多いであろう白地に緑装飾の車両でしたが、ワシが都電と聞いてイメージするのが実はこの黄色地のもの、すなわち東京に一番都電が走っていた頃のエース車両です。今は一両しかないらしく、それに乗れただけでも嬉しい!(鉄度アップ)


座席は基本的に備えつけのもの、すなわちロングシートでの着席。で、その前に長机が動かないように置かれていて、机上にはドリンクホルダーとおつまみ、それが滑らないような滑り止め。ビールは全て缶ビールですから、発泡スチロールのクーラーに入れられてお願いするとアテンドのお姉さんがもってきてくれます。まぁ、動いている最中に酔った客が取りにいくのも危ないですしね。意外にも、ビールは各社銘柄があって、特にどこかがスポンサーに付いているワケではない模様(ってどこ見てんだ)。


最初の乾杯をし、職員さんに手を振りながら荒川車庫を滑り出した電車は、まずは三ノ輪方面に向かいます。本当に、都電ののんびりした速さで、駅や街中、住宅街を通過しながら、中ではビールで宴会。外を往く人、駅にいる人は、だいたい丸い目をして中を見つめこみます。この、微妙な非日常感は楽しい!


三ノ輪から折り返して、一度荒川車庫前を通過して、王子駅前、そこからスイッチバックして荒川車庫に戻って、トイレ休憩です。恐らく、線路の上下線の接続と、通常ダイヤを走っている電車との兼ね合いでしょう。道すがら、一緒の人たちに都電のトリビアを解説するワシ。いやぁ、鉄度MAXにいろいろ離していまいまして、ホントすんません。さらにトイレ休憩中は、また職員さんとも歓談。酔っぱらいの質問や戯れ言に丁寧に答えてくださった皆さんに感謝です。


再び荒川車庫を滑り出した電車は、再び早稲田方面に向かい、今度は王子駅前も通過し、飛鳥山の横からまた住宅街のさなかを走って、大塚駅でイベントの終着駅。通常ダイヤの中に組み込んでますから、到着後はすみやかに下車。運転手さんやアテンドのお姉さんたちに手を振って終了となります。


いやーーー、楽しい!ビールも好きで鉄のワシには、たまらんイベントですな、こいつは!リピートしたいかと言われればちょっと考えちゃいますが、でも一度は体験して損は無かったです。面白かったー。


ということで、お誘いいただいた方、ご一緒させていただいた方、本当にありがとうございました!


この後さらに、新宿の劇場に「グラン・ブルー完全版」を見に行ったのですが、それはまた、別のお話し(別に書く予定)。


写真は、一枚目が荒川車庫での麦酒号。二枚目が車内の模様(おつまみは持ち込み自由で、一人が煮物を持ってきた!)。三枚目がビールと車窓、都電でのこの感覚はなんとも不思議。