コトノハのシズク Blog(仮)

肉の妖精のライフログ。

日芸生は江古田に還る

なんて格言(?)があったりするのは、一部ではまことしやかに本当だったりしますが。


ワシの母校、某日大芸術学部は、東京都練馬区は江古田という街にありまして、正確には西武池袋線の江古田駅周辺ってことなんですけど(「江古田」という地名は、ちょっとだけ離れた中野区にある)、順当に学生生活をしていればこの街に関わることは必定です。でまぁ、学生街ですし下町情緒もあって、この街を気に入る人もしばしば。


だもんですから、まぁ日芸在学中にこの街に住んでいるのは、特に地方から来た方としては不思議では無いんですが、むしろ、卒業後にこの街に住み始める、という人が思いの外多かったのは、ワシが在学中の先輩を見ていてもそうでしたし、ワシの同級生や後輩にもたまにいました。


かくいうワシもこの街が好きでしたから、一度くらいは住んでみたいな、ひとり暮らしするなら江古田だな、とずっと思ってはいたんですが。


今回、ひょんなことから、本当に江古田でひとり暮らしをすることになりました。


まぁ「ひょんなこと」というのは、昨年行われた、大学の出自ゼミのイベント「ゼミラリー」で、今年は「オフィシャル」と呼ばれる幹事をしていたのですが、その幹事おつかれさま会を江古田に住む後輩の家で鍋パーティしたこと。その後輩が、今度の部屋の更新時期で契約解除して、実家から仕事に行くことになったんですが、誰かこの部屋借りませんかね、と言い出しまして。


実際、築年数は古いながらも、全体小綺麗で、1kですがそこそこ広い。駅までも10分かからないですし、家賃もそんなに高くない。確かに中々良い物件です。その場で、じゃあワシ検討してみようかな、と言ってその日はそのまま酔いつぶれましたが、年が明けて更新時期が来て、連絡をもらって、ちょっと悩みましたが、これも良い機会、良い経験機会と、借りる決断をしました。


そう、ワシはこれまで「ひとり暮らし」ってのをしたことがなく、基本的には実家、その時々の人付き合いによってはどなたかの家に居候してたりもしましたが、「部屋を借りる」って経験がそもそも無かったのです。さらに、いつぞやも嘆いたことがあったと思いますが、ワシは驚くほどに「生活無能力者」。実家でも、多少の手伝い程度のことはできますが、とにかく炊事洗濯掃除ができないし知らない。あ、お米を炊くのだけはこだわりがありますが。


ということで、いろんなタイミングと思いが重なって、江古田に部屋を借りてみることになりました。


一応、3月1日から契約をして、この半月ほどは淡々と城作り。実家も、完全に空けるわけでは無く荷物はほとんど置いておくし、週の数日はそっちに帰るので(親が高齢でもあるので。必要以上に元気だけど。)、家具はほとんど新規購入。こないだの土曜日には兄を雇って衣類やなんかも運び込み、ちょっとずつちょっとずつ進めてきました。


でまぁ、まだ揃ってないものもあるし、というかカーテンがまだ来ていないので、お向かいの倉庫のオフィスから見えてそうな気もしますが、昨夜より、ついに寝泊まりを始めることにしてみました(写真一枚目、ベッド側から部屋の様子。カーテンの無いところにタオルを干してごまかしてます。あと、ローテーブルも来てないなぁ)。


まぁまだ冷蔵庫には、ビールしか入っていませんが(写真二枚目)。買いそろえたソファに座ってテレビを少し見てビールを煽っていると、ああ、狭いながらも自分の城だなぁ、という感覚がふつふつと湧いてきます。


ま、城と行ってもささやかすぎますし、ひとり暮らしと言うよりセカンドハウス的な位置づけですし、とはいえ今後家事とかもやらなきゃですし、どんな経験・体験がまっているかは分かりませんが、今はワクワクが先行しております!


料理は出来ませんが酒は揃えていきたいですね。取りあえず、ワインを何本かネットで注文したし、昨年末の某宴会でもらった泡波なる泡盛の二升半瓶(半分くらい残ってる)もあるし、この先、ウイスキーにカルヴァドスに日本酒に、もちろん、世界のビールも買い込んでこないと!


……オマエは、バーでも開くのか、ってくらいの、酒だけしか見えてませんが。


月並みではありますが、お越しになりたい奇特な方、あるいは家はどうでも良いけど江古田界隈で飲んでいただける方、四六時中募集中ですので、どうぞお気軽にご連絡をいただければ幸いであります。ま、こういうものはこっちから声を掛けないと先細っていくのは歴史が証明しておりますが。笑。



この街が好きな理由、それはもちろん街自体の魅力もあるんですが、大学時代にこの街で過ごした素晴らしい仲間達と「一緒だった」ことが大きな要因だったことは分かっているんです。今、ワシがこの街に住んでも、その仲間達が還ってくるワケでは無い。その意味で、ワシが街に寄った部屋探しをしているのは、砂上の楼閣を建てようとする虚しさに似ているのかもしれません。


あるいは、好きだったお店も、この十数年で半分くらいはなくなっていたりします。特に、大学の目の前にあった卒業後もたまに行き着けてたバーがちょうど昨年閉店したのはとても残念で、江古田に住む理由の4分の1くらいを失った気もしました。


それでも、新しくこの街で出会うであろうこと、それは、人かも知れないし、お店かも知れないし、また生活そのものかもしれませんが、今はそれを楽しみに、この暮らしを始めたいと思います。


……35のおっさんの言う台詞じゃない気もしますが。笑。



ちなみに、江古田にお住まいの方、江古田に縁のある方に分かりやすく場所を説明しておきますと、江古田と東長崎のほぼ中間点、移転した練馬総合病院の真裏、日通の倉庫の目の前です。よろしくご近所さんたち!