コトノハのシズク Blog(仮)

肉の妖精のライフログ。

評価される芸術

嗚呼、もっと早く書こうと思ってたのに、開催最終日前日になってしまった……。

第16回文化庁メディア芸術祭

http://j-mediaarts.jp/

↑こちらの受賞作品展が国立新美術館を中心に開催されておりまして、過日、ワシも行ってまいりました。振替休日を取った平日でしたのでそんなに混んではいませんでしたが、土日はそこそこの人手だとか。

逆に、そこそこの人手になるまでこのコンテストもメジャーになったってことで、まぁそれはこの5年くらいは顕著な気がしますが、すなわちそれなりの権威を得たってことでしょう。

……なーんて書き出しとタイトルをあわせると、さもメディア芸術祭批判でも繰り出しそうですが、そんなつもりはまるでなく、そこまでのところにこのコンテストを押し上げたことに、素直にすごいな、と思っているのです。

で、その権威の元で評価されているのがここに立ち並ぶ作品たち。はてさて、どのようなものかな……と見て回りましたが……。

なるほど、分からん。

いや、すごいな、とは思うんですよ。大掛かりな装置のの作品も多く、メディア芸術の名に恥じない様々な仕掛けが詰まってる。きっとコンセプトもしっかりしているんでしょう。

でも、なんか伝わってこない。この作品は何を訴えかけてくるのかが掴めない。

もちろん、そうでない作品、すなわち「意気を感じた」作品も幾つかありましたし、漫画やアニメはこの際考慮してません(ダイジェスト展示なので)。

ちなみにワシが特に気に入ったというか気になったのは、アート部門の推薦作品「My Sputnik」と、エンターテインメント部門の新人賞で永野亮氏のPV「はじめよう」。どちらも作品自体はシンプルだったり簡単に見られるのですが、ちょっとした工夫が活きていて作品を格段に面白くしています。そういうのが、好きなんだな。

まぁ結局のところ、単純化しちゃえば「芸術作品の良し悪しを感じるポイントなんて、受け取る個々人の感性しだいだよね」という身も蓋も無い話にしかならないわけですがね。ワシ個人として、今回については評価されるものと自分の感性が結構違うな、と感じる観覧でした。